動画・映像制作用語
【コンテンツ】
contents
「コンテンツ」とは、この言葉自体では何ら性質的な意味はもたず、単に「内容」「中身」という意味ですが、使われる文脈によって性格を変化させる便利な言葉であると同時に、それでも漠然とした言葉です。
以下に一般的な使われ方を記しますが、本音を書けば、「コンテンツ」を使う場面は、話題のコンテンツの価値レベル、有意性の有無などとは無関係に、文脈の中で主語や目的語が必要な時に、単にその代名詞として使っているように思います。
もちろん「映像」「動画」「ビデオ」これらはすべてコンテンツですが、この業界に生きている人間は、業界外、特にハードウェア系の人から「コンテンツ」という言葉で括られると、ほんの少し違和感を感じます。十把一絡げ的な印象が気に触るのかも知れません。
1. 情報としての価値や質を意識する「コンテンツ」
単なる情報ではなく、ユーザーにとって価値がある、興味深い、役立つといった意味合いを強調したい場合に使われます。例えば、ウェブサイトの記事や動画について「質の高いコンテンツを提供する」「ユーザーにとって有益なコンテンツを作る」といった言い方をします。この場合、「内容」という言葉よりも、専門性、独自性、エンターテイメント性などを強調しようという意図があります。
2. 媒体を通して提供される情報全体を指す「コンテンツ」
テレビ番組、映画、音楽、書籍、ゲーム、ウェブサイトの記事、SNSの投稿など、何らかの媒体を通じて提供される情報をまとめて「コンテンツ」と呼ぶことがあります。「コンテンツ産業」「デジタルコンテンツ」「モバイルコンテンツ」といった複合語で使われることが多く、ビジネスや技術的な側面を含むことがあります。この場合、「内容」という言葉よりも、流通、消費、マネタイズといった概念が強く意識されています。
3. デジタルデータとしての特性を強調する「コンテンツ」
インターネットやコンピュータ上で扱われるデジタル化された情報を指す場合に、「デジタルコンテンツ」という言葉がよく使われます。音楽ファイル、動画ファイル、電子書籍、ゲームデータなどがこれに該当します。この場合、「内容」という言葉よりも、複製、配信、保存といったデジタルならではの特性が意識されています。
4. マーケティングやビジネスの文脈における「コンテンツ」
企業が顧客に対して提供する、情報発信やコミュニケーションの手段として「コンテンツ」が捉えられます。ブログ記事、SNS投稿、動画、メールマガジンなどが該当し、「コンテンツマーケティング」という言葉も広く使われます。この場合、「内容」という言葉よりも、顧客エンゲージメント、ブランドイメージ向上、コンバージョンといったマーケティング目標が意識されています。
【関連用語】
1. クリエイティブ (Creative)
本来「創造的な」という意味の形容詞ですが、日本では「制作部門」のように名詞として扱われることも多い言葉です。
2. プロダクション (Production)
製造、生産、制作といった意味を持ち、特に製品や作品を大量に、または組織的に作り出す過程を指します。「クリエイティブ」がアイデアや独創性を重視するのに対し、「プロダクション」は効率性や生産性を重視します。制作会社やタレントマネージメント組織をプロダクションとも言います。
3. プロダクツ (Products)
製品、生産物といった意味を持ち、製造または生産されたものを指します。「クリエイティブ」がアイデアや概念を指すことがあるのに対し、「プロダクツ」は具体的な製品や商品を指します。
4. グッズ (Goods)
商品、物品といった意味を持ち、特に販売や配布を目的としたものを指します。「プロダクツ」と意味が近いですが、より日常的な商品や、特定のイベントやキャラクターに関連するアイテム、具体的な商品を指します。
5. プログラム(Proglam)
ある物事をどのように進めていくかの順序や内容を示したものです。例えば、運動会のプログラム、旅行のプログラム、研修プログラムなどがあります。コンピュータの指示を記述したものもプログラムです。