多様なコンサルティングビジネスための映像制作コンサルタントからの提案
- Tomizo Jinno
- 7月28日
- 読了時間: 15分
更新日：10月11日
映像制作業は、なかなか仕事の中身が見えずく、しばしばその対価が正当か？という疑問を持たれる職業です。コンサルタントという仕事も、しばしば「高額な費用を払って当たり前のことを言われる」と揶揄されることがあるそうです。しかし、その本質は単なる知識の提供者やアドバイザーではなく、企業が自力では成し遂げられない変革を、外部の視点と専門性、そして人間的な心理を巧みに活用して実現させる、複合的な役割を担うことにあります。名古屋の映像制作会社 株式会社SynAppsは、BtoB映像制作ビジネスで培った“コンサルティング”に関する知見を持っており、コンサルティング業界を映像制作の力で支援します。
2.1 戦略系コンサルタント：企業の「未来」を定義する存在
2.2 総合系コンサルタント：変革を現実のものにする「実行の伴走者」
2.3 ITコンサルタント：テクノロジーで企業の価値を再定義する
2.4 人事・組織コンサルタント：人と組織の潜在能力を解き放つ
2.5 財務・会計系コンサルタント：企業の信頼性を保証する番人
2.5 マーケティングコンサルタント：企業の価値を世の中に届ける翻訳者
3.1 課題特定と第三者の視点
3.2 形式知化と合意形成
3.3 担当者のリスクヘッジとプロジェクトの成功
4 映像制作コンサルが提案するコンサル業を支援する映像コンテンツ
4.1 サービス理解と信頼構築のための映像
4.2 リーダーシップと知見を伝えるための映像
4.3 採用と組織力強化のための映像
1 コンサルタントの真の役割
多くの企業には、その事業を何十年と支えてきたエキスパートが存在します。彼らは、自社の事業について世界で最も深い知見と経験を持っています。では、なぜ企業はわざわざ外部のコンサルタントに依頼するのでしょうか。
それは、社内のエキスパートが持つ知見や経験が、特定の状況下で「変革の足かせ」となってしまうことがあるからです。長年の成功体験は、「このやり方でなければならない」という暗黙の前提を生み出し、新しい視点や非連続的な挑戦を阻害します。コンサルタントは、この見えない壁を打破するために招かれます。
彼らは、社内の誰もが疑わない前提に、客観的なデータと多角的な視点から「なぜそうなのか？」と問いかけ、新しい可能性を示唆する「第三者の視点」を持ち込みます。
この「第三者の視点」は、単なる知識提供にとどまりません。コンサルタントは、企業が直面する様々な課題に対し、それを解決するための最適な「思考の枠組み」を提案します。複雑に絡み合った問題を分解し、論理的に整理し、優先順位をつけ、解決への道筋を明確にする。このプロセスは、クライアント企業の思考そのものを育むことに他なりません。
コンサルタントの仕事は、魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えることだと言われます。コンサルタントの存在意義、それはまさにこの点に集約されます。彼らは、プロジェクトが終わった後も、クライアント企業が自律的に課題解決を進められるような「思考の型」を置き土産として残していきます。
2 さまざまなコンサルタントが果たす役割と特徴
2.1 戦略系コンサルタント：企業の「未来」を定義する存在
業務内容
企業の経営層と共に、中長期的な経営課題の解決を支援します。具体的には、新規事業の立ち上げ、既存事業の立て直し、市場参入戦略、M&A戦略など、企業の根幹を揺るがすような意思決定をサポートします。彼らは、単に現状を分析するだけでなく、未来の社会や技術動向を予測し、まだ見ぬ成長機会を企業に提示します。社内のエキスパートが持つ事業の「暗黙知」を、客観的なデータと論理で解明し、誰もが納得できる「形式知」へと昇華させることが重要な役割です。
特徴
圧倒的な情報収集力と、複雑な情報を体系化して結論を導き出す論理的思考力が極めて重要です。プロジェクトは短期間で集中的に行われ、常に高いアウトプットが求められます。彼らが提供する価値は、**「企業の非連続的な成長のきっかけ」**であり、既存の延長線上にはない大胆な変革の方向性を示すことにあります。また、経営層という企業のトップと直接対峙するため、深い洞察力とコミュニケーション能力が不可欠です。
本質的な役割
「企業の現状維持バイアスを打破し、未来の可能性を拓く」ことが本質です。多くの企業が抱える「このやり方でなければならない」という常識を疑い、データに基づいた新たな視点を提供することで、経営者がリスクを恐れず、大胆な一歩を踏み出せるように後押しします。
2.2 総合系コンサルタント：変革を現実のものにする「実行の伴走者」
業務内容
戦略系コンサルタントが描いた「絵」を、現実の組織やシステムに落とし込み、変革を最後までやり遂げることを支援します。戦略立案から、それを実現するための業務プロセスの改善、ITシステムの導入、組織改編、社員の再教育まで、幅広い経営課題に一貫して対応します。変革の実行フェーズで生じる、部署間の利害対立や抵抗勢力に対し、第三者として中立的な立場で調整役を担い、プロジェクトを強力に推進します。
特徴
多様な専門家（戦略、IT、人事、財務など）を社内に抱えているため、顧客企業の課題に対してワンストップで解決策を提供できることが最大の強みです。大規模なプロジェクトが多く、関わる人数も多いため、各専門家を束ねるプロジェクトマネジメント能力が成功の鍵となります。彼らの仕事は、まさに**「絵に描いた餅」を現実の「動く仕組み」へと変える**ことにあります。
本質的な役割
「企業の変革における『実行の壁』を乗り越えさせる」ことが本質です。どんなに優れた戦略でも、実行できなければ意味がありません。総合系コンサルタントは、社内のしがらみに囚われずにプロジェクトを推進することで、企業が自力では成し遂げられない変革を現実のものとします。
2.3 ITコンサルタント：テクノロジーで企業の価値を再定義する
業務内容
情報技術（IT）を活用して企業の課題解決を支援します。具体的には、企業のIT戦略の策定、基幹システムやクラウドサービスの導入、データ分析基盤の構築など多岐にわたります。近年では、企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）推進が主業務となっており、単なる業務効率化に留まらず、テクノロジーを用いて顧客体験を向上させたり、新たなビジネスモデルを創出したりすることを目指します。
特徴
技術的な知識だけでなく、クライアント企業の業務プロセスへの深い理解が求められます。単に最新のITを導入するだけでなく、それがクライアント企業のビジネス価値をどれだけ向上させるかを明確に示せるかどうかが重要です。プロジェクトの性質上、システム開発ベンダーやSIerと連携することも多く、ビジネスとテクノロジーの両方に精通した視点が不可欠です。
本質的な役割
「企業の競争優位性をテクノロジーの力で創造する」ことが本質です。ITをコストセンター（費用が発生する部門）からプロフィットセンター（収益を生む部門）へと変貌させることが彼らの使命です。社内のエキスパートが持つ「暗黙知」をITに組み込むことで、組織全体のノウハウとして共有し、持続的な成長を支える仕組みを構築します。
2.4 人事・組織コンサルタント：人と組織の潜在能力を解き放つ
業務内容
企業の人事制度、組織改革、人材育成、採用戦略といった、人と組織に関わる課題を解決します。具体的には、公平な評価制度や報酬制度の設計、従業員のモチベーション向上策の立案、組織風土改革の支援、リーダーシップ研修の実施などが挙げられます。従業員へのアンケートやインタビューを通じて、組織の潜在的な問題を特定し、人と組織のパフォーマンスを最大化させるための具体的な解決策を立案・実行します。
特徴
企業の「人」という最も重要な資源に関わるため、心理学的な視点やコミュニケーション能力が非常に重要ですです。正解が一つではない課題が多いため、クライアント企業と一緒に答えを見つけていく伴走型のスタイルを取ることが多く、長期的な視点での支援が求められます。
本質的な役割
「企業の持続的成長を支える土壌を育む」ことが本質です。どんなに優れた戦略やITシステムがあっても、それを担う「人」が機能しなければ企業は成長できません。人事・組織コンサルタントは、従業員のエンゲージメント（組織への貢献意欲）を高めることで、企業の活力を生み出し、変化に対応できる「強い組織」へと変貌させます。
2.5 財務・会計系コンサルタント：企業の信頼性を保証する番人
業務内容
企業の財務や会計に関する専門的なアドバイスを提供します。M&Aにおけるデューデリジェンス（資産査定）、企業価値評価、事業再生支援、不正会計調査などが主な業務です。高度な金融知識や会計基準の理解が不可欠となり、企業の財務状況を客観的に分析し、経営の意思決定に必要な情報を提供します。
特徴
公認会計士や税理士といった専門資格を持つ人が多く、高度な専門性が求められます。企業の財務状況を客観的に分析し、法的な観点も含めてアドバイスを提供することで、企業の健全な成長やリスク回避に貢献します。
本質的な役割
「企業の信頼性を財務の側面から守る」ことが本質です。M&Aにおける企業価値の適正評価や、不正会計の調査などを通じて、ステークホルダー（投資家や金融機関など）に対する企業の信頼性を守ります。これにより、企業は市場から正当な評価を得て、安定的な資金調達や成長を続けることが可能になります。
2.5 マーケティングコンサルタント：企業の価値を世の中に届ける翻訳者
業務内容
企業のマーケティング戦略、ブランディング、プロモーション活動を支援します。市場調査や消費者分析を行い、ターゲット顧客の特定、製品・サービスのポジショニング、効果的なプロモーションチャネル（ウェブサイト、SNS、動画コンテンツなど）の選定などを支援します。デジタルマーケティングの領域が特に重要視されており、データに基づいた戦略を提案することで、売上向上や顧客獲得を目指します。
特徴
常に市場や消費者の動向にアンテナを張り、データに基づいた意思決定を行う点が特徴です。企業のブランドイメージや製品の魅力を最大限に引き出すためのクリエイティブな視点も求められます。
本質的な役割
「企業と顧客の間に深い関係性を築く」ことが本質です。どれほど優れた製品でも、その魅力が伝わらなければ存在しないのと同じです。マーケティングコンサルタントは、顧客のニーズや感情を深く理解し、企業の価値を最も効果的な形で表現し、顧客にとってかけがえのない存在となることを目指します。
3 映像制作業もまた「コンサルタント」である
さまざまなコンサルタントの本質的な仕事の意味をみてきましたが、この視点に立つと、BtoBの映像制作業も、まさにコンサルタントと共通する役割を担っていることがわかります。
映像制作業は単に「依頼された映像を作る」だけの仕事ではありません。それは、クライアント企業が抱える「目に見えない課題」を、「映像」という表現手法を使って解決するコンサルティング業務そのものなのだからです。
3.1 課題特定と第三者の視点
コンサルタントが経営層へのヒアリングを通じて課題を特定するように、映像プロデューサーも、クライアントへの綿密なヒアリングから始めます。「なぜこの映像を作りたいのですか？」「誰に、何を伝えたいのですか？」といった問いかけを通じて、クライアント自身も気づいていない、より本質的な課題や目的を浮き彫りにします。例えば、「新製品の紹介映像」という依頼の裏側には、「競合他社との差別化ができていない」「製品の技術的な優位性が顧客に伝わっていない」といった課題が隠れているかもしれません。
プロデューサーは、まさにコンサルタントと同じように、外部の第三者の視点を持ち込みます。社内の人間だけでは気づけない、顧客から見た製品の魅力や、企業のブランドイメージを客観的に分析し、映像の企画に落とし込んでいきます。
3.2 形式知化と合意形成
コンサルタントが「暗黙知」を「形式知」に変えるように、映像もまた企業の「知」を形式化する一つの手段となります。例えば、ベテラン社員の持つノウハウをまとめた研修映像は、属人化していたスキルを全社で共有できる「形式知」へと変貌させます。また、企業理念やビジョンを映像化することは、社員一人ひとりの理解を深め、組織全体のベクトルを合わせるための重要な「合意形成を促す媒体」となります。
プロデューサーは、この形式知化のプロセスにおいて、最も効果的な「見せ方」を提案します。どのようなストーリーで、どのような演出で、どのようなメッセージを伝えるか。これは、単なるクリエイティブな作業ではなく、コンサルタントが戦略を策定するのと同じように、課題解決のための最適な手段を設計するプロセスです。
3.3 担当者のリスクヘッジとプロジェクトの成功
そして、映像制作もまたクライアント担当者のリスクヘッジを担っています。映像制作プロジェクトの担当者は、その成功によって自身のキャリアを高めたいと考える一方で、失敗した場合のリスクも抱えています。
プロデューサーは、担当者の意図を深く理解し、その目的を達成するための最適な映像を企画・制作することで、担当者が経営層や社内に「確実な成果」として報告できる材料を提供します。例えば、社内向け映像が組織活性化に貢献すれば、その担当者は「変革の成功者」として評価されるでしょう。この「成功」という実績を確実に提供することが、映像制作業がコンサルタントとして果たすべき、最も重要な役割なのです。
4 映像制作コンサルが提案するコンサル業を支援する映像コンテンツ
コンサルタントでもある映像制作プロデューサーとして、コンサルタントの皆さんが持つ独自の価値と専門性を最大限に引き出し、クライアント企業への訴求力を高める映像コンテンツの企画・制作を提案します。
コンサルタント業の映像は、単なるサービス紹介だけでなく、コンサルタントの「思考の型」や「課題解決へのアプローチ」、そして「変革を伴走する人間性」を伝えるものであるべきです。
4.1 サービス理解と信頼構築のための映像
コンサルティングプロセス紹介映像
コンサルタントがどのように課題を特定し、分析し、解決策を導き出すのか、そのプロセスを具体的に解説する映像です。顧客は、自身の課題がどのように扱われるのかを事前に理解でき、安心感につながります。
事例紹介・成功事例インタビュー映像
実際のクライアント企業の成功事例を、担当者や経営者のインタビューを交えながら紹介します。課題がどのように解決され、どのような成果が生まれたのかを具体的に示すことで、コンサルタントの専門性と実績を裏付け、信頼性を高めます。
コンサルタント紹介映像（パーソナルブランディング）
コンサルタント一人ひとりの専門分野、強み、人柄、仕事への情熱などを伝える映像です。コンサルタントは「人」対「人」の信頼関係が重要であるため、個々のコンサルタントの魅力を伝えることで、クライアントは安心して依頼を検討できます。
「なぜ今、コンサルティングが必要なのか」啓蒙映像
業界が抱える共通の課題や、変革の必要性を提起し、その解決策としてコンサルティングが有効である理由を啓蒙する映像です。潜在的な顧客層に対し、コンサルティングの価値を認知させ、興味を引き出します。
4.2 リーダーシップと知見を伝えるための映像
ウェビナー・講演会コンテンツ
コンサルタントが専門分野に関するウェビナーや講演会を実施する際の映像記録です。自身の知見や考え方を広く発信することで、業界におけるリーダーシップを確立し、潜在顧客との接点を生み出します。
ホワイトペーパー解説動画
自社が発行するホワイトペーパーの内容を、コンサルタント自身が解説する動画コンテンツです。難解な専門知識を分かりやすく伝えることで、視聴者の理解を深め、さらなる情報収集や問い合わせへの動機付けを促します。
業界トレンド分析・展望映像
特定の業界における最新トレンド、課題、未来の展望などをコンサルタントが分析し、見解を述べる映像です。専門家としての深い洞察力を示すことで、信頼性を高め、リード獲得につなげます。
4.3 採用と組織力強化のための映像
「コンサルタントの1日」密着ドキュメンタリー
コンサルタントの実際の仕事風景、チームとの連携、クライアントとのやり取りなどをドキュメンタリー形式で紹介します。コンサルタントを目指す人材に対し、リアルな働き方や職場の雰囲気を伝えることで、採用活動に貢献します。
社内研修・ナレッジシェアリング映像
社内のベテランコンサルタントが持つノウハウや思考プロセスを映像化し、新人育成や組織全体のスキルアップに活用します。属人化しがちな知識を形式知化することで、組織全体のコンサルティング力を高めます。
これらの映像コンテンツを通じて、コンサルタントの皆さんが持つ「第三者の視点」「思考の枠組み」「変革の実行力」といった本質的な価値を、顧客に明確に伝え、ビジネスの拡大に貢献します。映像プロデューサーとして、コンサルタントの皆様の事業成長を映像で力強く支援いたします。
5 まとめ
コンサルタントの本質は、企業が自力では成し遂げられない変革を支援することにあります。そして、BtoBの映像制作業も、単に映像を制作するだけでなく、クライアント企業の課題を深く理解し、映像という表現を通じて、その課題を解決し、担当者のリスクを軽減し、最終的に企業の変革と成長に貢献する「映像コンサルタント」です。あなたの会社に課題があるのであれば、映像制作コンサルタント 株式会社SynAppsがお役に立ちます。
【弊社プロデューサー制作実績】
周年事業を機に、ビジネスモデルを周知して採用活動にも活かせるようにしました キングコーポレーション 会社設立70周年 記念動画 新工場の竣工を機に、採用活動を支援すると同時にエンプロイヤーブランディングも狙いました
杉野工業株式会社PR映像 アウターブランディング＆エンプロイヤーブランディングのための映像を3タイトル同時に企画制作しました
愛知トヨタ
【関連記事】
【この記事について】
本記事は、名古屋の映像制作会社・株式会社SynAppsが執筆しました。私たちは「名古屋映像制作研究室」を主宰し、さまざまな業界の知見を収集・分析しながら、企業や団体が抱える課題を映像制作の力で支援することを目指しています。BtoB領域における映像には、その産業分野ごとの深い理解が不可欠であり、その知識と経験をもとに制作に取り組んでいます。
【執筆者プロフィール】
株式会社SynApps 代表取締役／プロデューサー。名古屋を中心に、地域企業や団体のBtoB分野の映像制作を専門とする。プロデューサー／シナリオライターとして35年、ディレクター／エディターとして20年の実績を持つ。
コメント