API(エーピーアイ)
映像制作用語辞典 | 株式会社SynApps
「API(エーピーアイ)」とは、、Application Programming Interface略称で、あ るソフトウェアやサービスの一部の機能を、別のソフトウェアやサービスから利用できるようにするための仕組みのことです。
APIは、異なるアプリケーション同士が「会話」をするための共通の「言語」や「ルール」のようなものです。これにより、開発者は既存の機能を利用して新しいアプリケーションを効率的に開発したり、異なるサービス間でデータを連携させたりすることができます。
できること
機能の共有と再利用
既存のソフトウェアやサービスの便利な機能を、別のアプリケーションから簡単に利用できます。これにより、同じ機能を何度も開発する手間が省け、開発効率が向上します。
異なるシステム間の連携
異なるプラットフォームや技術で構築されたシステム同士が、APIを通じてデータをやり取りしたり、機能を連携させたりすることができます。
サービスの拡張
自分の開発したアプリケーションに、外部の様々なサービス(地図情報、決済機能、SNS連携など)をAPIを通じて組み込むことで、機能を拡張できます。
効率的な開発
開発者は、APIとして公開されている機能を利用することで、複雑な処理を自分で実装する必要がなくなり、より本質的な開発に集中できます。
身近な例
SNSアカウントでのログイン
ウェブサイトやアプリで「Googleでログイン」「Facebookでログイン」といったボタンを見たことがあると思いますが、これは各SNSが提供するAPIを利用して、ユーザー認証機能を簡単に実装している例です。
地図アプリの利用
地図アプリが、位置情報サービスや店舗情報などのデータをAPIを通じて取得し、画面に表示しています。
天気予報ウィジェット
ウェブサイトやスマートフォンアプリに表示される天気予報は、気象情報を提供するサービスのAPIを利用して、最新の天気情報を取得しています。
オンライン決済
ECサイトでクレジットカード決済などを行う際、決済代行会社のAPIを利用して安全に決済処理を行っています。
映像編集ソフトウェアの外部開発
プラグイン開発や外部連携のためにSDKやAPIを提供している場合があります。これにより、特定のソフトウェアの機能を拡張したり、他のアプリケーションから制御したりすることが可能です。
Adobe Premiere Pro
ExtendScriptやPremiere Pro Panel SDKなどを利用して、スクリプトやカスタムパネルを開発できます。
DaVinci Resolve
Fusion APIなどを利用して、合成機能などを外部から制御できます。
これらのAPIやSDKを使うことで、映像編集ワークフローの自動化、カスタム機能の追加、既存の編集環境の拡張などが可能になります。大規模な制作現場やカスタマイズされたワークフローを必要とする制作会社では重宝されています。

【関連情報】
1. GUI (Graphical User Interface)
文字だけでなく、アイコンやボタンなどを使って視覚的に操作できるインターフェースのことです。WindowsやmacOS、スマートフォンの画面などがGUIの代表例で、直感的な操作を可能にしています。
2. IDE (Integrated Development Environment)
プログラムを書く、テストする、デバッグ(修正)するなど、開発に必要なツールが一つにまとまったソフトウェアのことです。Visual Studio CodeやEclipseなどが有名で、効率的な開発を支援します。
3. SDK (Software Development Kit)
特定のプラットフォームやソフトウェアのためのアプリケーションを開発する際に必要なツールやライブラリ、ドキュメントなどをまとめたものです。Android SDKやiOS SDKなどがあります。
4. RAM (Random Access Memory)
コンピュータが一時的にデータを記憶しておく場所のことです。「メインメモリ」とも呼ばれます。作業中のデータやプログラムが置かれるため、RAMの容量が大きいほど、多くの作業を同時にスムーズに行うことができます。スマートフォンのスペックなどでもよく目にする用語です。
5. SQL (Structured Query Language)
データベースを操作するための特別な言語です。データの検索、追加、更新、削除などを行う際に使われます。多くのウェブアプリケーションや業務システムでデータベースが利用されており、SQLはその中心的な役割を担っています。