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動画・映像制作用語

【スクイーズ】

squize

映像技術における「スクイーズ」とは、横長の映像を、より狭い画面に収めるために横方向に圧縮することを指します。

スクイーズの目的



異なるアスペクト比への対応

映像は、映画用のワイド画面(16:9など)や、テレビ用の標準画面(4:3など)など、様々なアスペクト比(縦横比)で制作されます。このような異なるアスペクト比の映像を、一つの媒体やデバイスで再生するために、スクイーズが用いられます。

伝送の効率化

横方向に圧縮することで、データ量を削減し、伝送速度を向上させることができます。



スクイーズの仕組み



横方向の圧縮

横長の映像を、横方向に一定の割合で縮小します。

再生時の拡大

再生時には、縮小された映像を元の比率に戻すために、横方向に拡大します。




スクイーズの例



DVDビデオ

DVDビデオでは、多くの場合、ワイド画面の映画を、標準的なテレビ画面で再生できるように、スクイーズ処理が施されています。

テレビ放送

テレビ放送でも、ワイド画面の番組を、標準的なテレビ画面で視聴できるように、スクイーズ処理が用いられることがあります。

スクイーズ

​【関連用語】

1. アスペクト比


動画の縦と横の長さの比率を表す数値です。



2. レターボックス


ワイド画面の映像を、標準画面に収める際に、上下に黒い帯を付けて表示する方法。



3. アナモルフィック (Anamorphic)


映像を水平方向に圧縮して記録し、再生時に伸張する映像方式です。シネマスコープに代表される、より広いアスペクト比を実現するために開発されました。アナモフィックレンズを使用することで、通常の4:3や16:9のセンサーに2.35:1などのワイドな映像を記録することができます。特徴的な光学特性として、楕円形のボケ味(ボケ)や水平方向のフレア、独特の歪みなどが挙げられ、これらは映画らしい雰囲気を演出する要素として好まれています。デジタルシネマでも、この特徴的な映像表現を再現するため、アナモフィックレンズは依然として重要な撮影機材として使用されています。



4. ディスクイーズ (Desqueeze)


スクイーズされた映像を正しいアスペクト比に戻す処理を指します。アナモフィック映像の編集やモニタリングでは、リアルタイムのディスクイーズ処理が必要です。最近の業務用モニターやビューファインダーには、この機能が標準で搭載されていることが多く、撮影時に正しい構図を確認することができます。ポストプロダクションでは、編集ソフトウェアのタイムラインで適切なディスクイーズ設定を行い、最終的な出力フォーマットに合わせて処理します。また、異なるスクイーズ比率の素材が混在する場合は、個別に設定を調整する必要があります。



5. クロップファクター (Crop Factor)


センサーサイズと映像フォーマットの関係を表す概念です。スクイーズ映像を扱う際、実効的な画角やアスペクト比を計算する上で重要な要素となります。例えば、Super 35mmセンサーでアナモフィック撮影を行う場合、レンズの画角とスクイーズ比率、最終的なアスペクト比の関係を理解し、適切な撮影設定を行う必要があります。デジタルシネマカメラでは、センサーの特定の領域のみを使用してアナモフィック撮影を行うモードを備えているものもあり、これらの設定はクロップファクターと密接に関連しています。


 

 

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