動画・映像制作用語
【ダイアローグ】
dialogue
「ダイアローグ(Dialogue)」は、一般的に「対話」と訳され、単に情報を伝達し合うだけでなく、お互いの意見や考えを尊重し合いながら、深く理解し合うことを目的としたコミュニケーションを指します。
単なる会話(conversation)や議論(discussion、argument)とはニュアンスがあります。
会話
日常的な情報交換や親睦を深めるためのものです。
議論
異なる意見を持つ者同士が、それぞれの主張の正当性を競い合うものです。
一方、対話は結論を急いだり、どちらかの意見を押し付けたりするのではなく、参加者全員がそれぞれの視点や経験を持ち寄り、共に探求していくプロセスを重視します。そこから、新たな気づきや共通理解が生まれることが期待されます。
PR映像における「対話」の重要性
PR映像は一般的に「主張」ですが、視聴者は主張を受け入れるよりも、対話によって理解し、納得に至った方が、コミットメントはより強固になります。
主体的な理解と納得
主張を一方的に受け入れる場合、表面的な理解にとどまり、本質的な納得感が得られないことがあります。一方、対話を通して自ら考え、疑問を解消し、多角的な視点から理解を深めることで、より深い納得感が得られます。この主体的な理解と納得が、行動への強い動機付けとなります。
当事者意識の醸成
対話に参加することで、自分自身の意見や考えが反映されたり、他者の意見に触れる中で新たな発見があったりします。このプロセスを通じて、問題や目標に対する当事者意識が高まり、「自分ごと」として捉えるようになるため、積極的に関わろうという気持ちが生まれます。
心理的な抵抗の軽減
一方的な主張は、時に反発心や抵抗感を生むことがあります。「押し付けられている」と感じると、人は受け入れにくくなるものです。しかし、対話は双方向のコミュニケーションであるため、心理的な壁が低くなり、オープンな姿勢で情報を受け入れやすくなります。
関係性の強化
対話を通じて、参加者間の信頼関係や共感性が育まれます。お互いを尊重し、理解しようとする姿勢は、協力体制を築き、目標達成に向けて共に取り組む意識を高めます。このような良好な関係性も、コミットメントを強化する要因となります。

【関連用語】
1. 傾聴(Active Listening)
相手の話を注意深く聞き、内容だけでなく感情や意図を理解しようとする姿勢。単に聞くだけでなく、相槌や質問などを通して積極的に関わるのが特徴です。
2. 共感(Empathy)
相手の感情や立場を理解し、共有する能力。相手の視点に立って考えることが重要です。
3. リフレクション(Reflection)
自身の考えや感情、対話の内容を振り返り、深く考察すること。対話から得られた気づきを深めるために不可欠です。
4. 問いかけ(Inquiry/Questioning)
相手の考えを引き出し、対話を深めるための効果的な質問をすること。オープンクエスチョンや探求的な質問が重要になります。
5. フィードバック(Feedback)
相手の言動に対する自身の反応や評価を伝えること。建設的なフィードバックは、相互理解を促進し、関係性を向上させます。
6. ファシリテーション(Facilitation)
対話が円滑に進むように、中立的な立場でプロセスを設計・支援すること。多様な意見を引き出し、合意形成を促します。
7. 内省(Introspection)
自身の内面に向き合い、考えや感情を深く探求すること。対話を通じて得られた刺激を自己理解につなげます。