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動画・映像制作用語

【エスタブリッシングショット】

establishshot

「エスタブリッシングショット」とは、映像作品におけるシーンの冒頭で使用される、場所や状況を確立するための広角のカットです。

建物の外観や街並み、部屋全体など、これから展開される場面の舞台を示します。視聴者に場所や時間帯、雰囲気などの情報を提供し、続くシーンへの導入として機能します。物語の展開上、重要な位置づけとなる場所を印象付けたり、場面転換を明確にしたりする効果があります。

観客が物語の世界観を理解し、その後の展開にスムーズに入り込むために不可欠な要素です。



1. エスタブリッシングショットの役割


  • 場所の特定:街並み、建物、風景などを広角で映し出すことで、シーンの舞台となる場所を観客に示します。

  • 時間の特定:空の色、照明、時計などを映し出すことで、シーンの時間帯(昼、夜、夕方など)を観客に伝えます。

  • 状況の把握:周囲の状況や登場人物の位置関係などを映し出すことで、シーンの状況を観客に把握させます。

  • シーンへの導入:観客をシーンの世界観に引き込み、物語への没入感を高めます。


2. エスタブリッシングショットの特徴


  • 広角:広い範囲を映し出すことで、場所や状況を把握しやすくします。

  • シーンの冒頭:シーンの開始時に表示されることが多く、その後の展開を理解するための基礎となります。

  • 情報量が多い:場所、時間、状況など、多くの情報を観客に伝える役割を担います。


3. エスタブリッシングショットの例

  • 高層ビル群を映し出すことで、都会のオフィス街であることを示す。

  • 夕焼け空と海岸線を映し出すことで、夕方の海辺であることを示す。

  • 登場人物たちが集まっている広場を映し出すことで、集会が開かれていることを示す。

エスタブリッシングショット

​【関連用語】

1. ロングショット(Long Shot)


エスタブリッシングショットは、多くの場合、ロングショットで撮影されます。ロングショットは、被写体全体とその周囲の環境を広範囲に捉える撮影技法であり、シーンの全体像や背景情報を視聴者に伝える役割を果たします。


2. ワイドショット(Wide Shot)


ロングショットとほぼ同義で用いられることもありますが、ワイドショットはより広角なレンズを使用し、さらに広い範囲を捉える撮影技法を指すことがあります。エスタブリッシングショットでは、広大な風景や都市の全景を捉えるためにワイドショットが効果的に使用されます。


3. シーン(Scene)


エスタブリッシングショットは、新しいシーンの開始を示すために不可欠です。シーンとは、時間や場所が連続した一連の映像のまとまりであり、エスタブリッシングショットはそのシーンの舞台設定を行う役割を担います。


4. ロケーション(Location)


エスタブリッシングショットは、シーンが展開される場所、つまりロケーションを視聴者に明確に伝える役割を持ちます。映画やドラマにおいて、視聴者が物語の舞台を理解し、物語に没入するためには、ロケーションの提示が非常に重要です。(舞台設定をスタジオの外に求める撮影にことをロケーションとも言います。


5. ショット(Shot)


映像作品におけるショットとは、カメラが撮影を開始してから停止するまでの一連の映像のことです。エスタブリッシングショットは、数あるショットの中でも、特に情報量が多く、物語の導入部分で効果的に使用されるショットの一つです。


 

 

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