シーン
映像作品において、時間と空間が連続した一つの区切りを指します。映画やドラマ、CMなど、あらゆる映像作品は、数多くのシーンを繋ぎ合わせることで構成されています。
シーンの役割
物語の進行
シーンは、物語を構成する最小単位であり、物語を時間的に進める役割を果たします。
感情表現
各シーンで異なる感情や雰囲気を表現することで、視聴者に様々な感情を呼び起こします。
情報の伝達
シーンを通じて、キャラクター、設定、ストーリーなどの情報を視聴者に伝えます。
シーンの構成要素
時間
シーンの長さは、数秒から数十分まで様々です。
空間
シーンは、室内、屋外、特定の場所など、様々な空間で展開されます。
登場人物
シーンに登場する人物は、主人公、脇役、モブなど、様々な役割を担います。
アクション
シーンの中で起こる出来事や行動です。
セリフ
登場人物が話す言葉です。
視覚効果
特殊効果、CGなど、視覚的な要素を含めることもあります。
シーンの切り替え
異なる角度や距離から撮影された映像を繋ぎ合わせることで、時間の経過や空間の移動を表します。
フェード
映像が徐々に暗くなったり明るくなったりすることで、時間の経過や場面転換を表します。
他の映像で現在の映像を覆い隠すことで、場面転換を表します。
映像制作会社としての視点
シーンとカットの違い
カット
複数のshotを繋ぎ合わせる編集行為、またはその繋ぎ目、またはその結果できた映像の一単位のことを指します。
シーン
複数のカットを繋ぎ合わせて、ある一つの出来事や場面を表したものです。時間と空間の連続性を持つ、より大きな単位です。
シーンとカットの関係性
シーンはカットの集合体
一つのシーンは、複数のカットによって構成されています。例えば、人物の顔がアップで映るカット、全身が映るカット、背景が映るカットなどを繋ぎ合わせることで、一つの会話シーンを構成することができます。
カットの繋ぎ方でシーンの印象が変わる
カットの繋ぎ方によって、シーンのテンポや雰囲気を大きく変えることができます。例えば、カットを頻繁に切り替えることで、緊迫感を高めることができます。
執筆者・神野富三
株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
大学時代のラジオ番組の構成演出に始まり、映像ディレクター・プロデューサーとして、40年以上の業界経験を基に映像業界に関する知見を発信しています。
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関連用語など
1. カット
映像の最小単位となる一つの連続した撮影映像のことです。カメラの録画開始から終了までの一連の映像を指し、「テイク」とも呼ばれます。
撮影現場では、監督が「カット!」と声をかけることで撮影の終了を指示し、「カメラ、スタート」や「アクション」の掛け声で撮影を開始します。同じシーンでも複数回撮影(複数のカット)を行うのが一般的で、その中から最適なものが選ばれます。
編集作業においては、複数のカットをつなぎ合わせることでシーンが構成されます。カットとカットの接続方法(カットつなぎ)は、物語の展開やリズム、視覚的な効果に大きく影響を与えます。
また、撮影計画を立てる際には、必要なカットを事前に検討し、絵コンテなどで視覚化します。一つのシーンを複数のカットに分けて撮影することで、効果的な演出や効率的な撮影が可能になります。最近では、デジタル技術の発達により、一つのカットを長時間継続する「ワンカット」撮影も増えています。
2. シークエンス
複数のシーンをまとめた、ストーリー上のひとつの大きなまとまりを指します。例えば、「追跡シークエンス」は、車での追跡、徒歩での逃走、最終的な対決など、複数のシーンで構成される一連の流れを指します。シークエンスは物語の展開における重要な節目となり、緊張と緩和のリズムを作り出す役割も果たします。編集においては、シークエンス全体のテンポやリズム、視覚的な一貫性を保つことが重要となります。
3. トランジション
シーンとシーンをつなぐ場面転換の手法です。カット(直接つなぎ)、フェード、ディゾルブ、ワイプなどの技法があり、物語の流れや時間経過を表現します。例えば、フェードアウト→フェードインは大きな時間経過や場面の区切りを、ディゾルブは穏やかな時間経過や心理的なつながりを表現するのに使用されます。適切なトランジションの選択は、物語の理解を助ける重要な要素となります。

