動画・映像制作用語
【マジックアワー】
magichour
「マジックアワー(Magic Hour)」とは、主に写真や映像の世界で使われる言葉で、日の出前後と日没前後の、空が柔らかい光に包まれる時間、撮影に適した時間のことを指します。
光源となる太陽の角度が地平線を挟んで変化することが、プリズム効果による色相と光量を連続的に変化させるため、眼前の景色に、めまぐるしい色彩のマジックショーを見せてくれます。
特にカメラマンに好まれるのは、世界が金色に染まる夜明け直前と、日没直後の「ゴールデンアワー」ですが、夜明け前や、日没後の薄明〜紺色の時間(ブルーアワー)の幻想的な時間も、絶好のシャッターチャンスです。
希少性と偶然性
マジックアワーの映像が美しいのは、日常の雑多な色彩や風景を、赤と黒、金色と影、紺青と影といったシンプルな配色と構図に置き換えるからです。これにより、日常の風景に潜む違和感が取り除かれ、見る人の心を捉える美しい映像となります。
マジックアワーは、毎日必ず見られるわけではなく、その時々の条件によって異なる表情を見せます。人々はその非日常的な美しさに魅了され、感動を覚えるのかも知れません。
精神性
また、人間は古来より日没や日の出に特別な感情を抱いており、それがマジックアワーの映像や写真をより美しく感じさせる要因となっているとも言えます。
【関連用語】
1. ゴールデンアワー
日の出直後と日没直前の時間帯で、太陽の光が赤やオレンジ色に染まり、暖かく柔らかい光で周囲を包み込む時間帯です。
2. ブルーアワー
日没後と日の出前の薄明の時間帯で、空が濃い青色に染まり、幻想的な雰囲気を醸し出す時間帯です。
落ち着いた雰囲気の写真や、夜景と空のグラデーションを美しく捉えることができます。
3. トワイライト(薄明)
日の出前と日没後の、空が薄明るい時間帯のことで、ゴールデンアワーやブルーアワーを含む広い時間帯を指します。
4. 黄昏時(たそがれどき)
日没後の薄暗くなり始める時間帯のことで、夕暮れ時とも呼ばれます。語源は「誰そ彼(たそかれ)」であり、薄暗くて人の顔がはっきりしないことから、「そこにいる人は誰ですか」と尋ねる時間帯という意味です。
5. 逢魔時(おうまがとき)
夕暮れ時、つまり黄昏時(たそがれどき)のことで、昼と夜の境で、妖怪や幽霊などの異界のものが現れやすい時間帯とされています。