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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。

マジックアワー

Magic Hourとは、主に写真や映像の世界で使われる言葉で、日の出前後と日没前後の、空が柔らかい光に包まれる時間、撮影に適した時間のことを指します。光源となる太陽の角度が地平線を挟んで変化することが、プリズム効果による色相と光量を連続的に変化させるため、眼前の景色に、めまぐるしい色彩のマジックショーを見せてくれます。

マジックアワーを解説するイメージ(監修・神野富三)

特にカメラマンに好まれるのは、世界が金色に染まる夜明け直前と、日没直後の「ゴールデンアワー」ですが、夜明け前や、日没後の薄明〜紺色の時間(ブルーアワー)の幻想的な時間も、絶好のシャッターチャンスです。



希少性と偶然性


マジックアワーの映像が美しいのは、日常の雑多な色彩や風景を、赤と黒、金色と影、紺青と影といったシンプルな配色と構図に置き換えるからです。これにより、日常の風景に潜む違和感が取り除かれ、見る人の心を捉える美しい映像となります。

マジックアワーは、毎日必ず見られるわけではなく、その時々の条件によって異なる表情を見せます。人々はその非日常的な美しさに魅了され、感動を覚えるのかも知れません。



精神性


また、人間は古来より日没や日の出に特別な感情を抱いており、それがマジックアワーの映像や写真をより美しく感じさせる要因となっているとも言えます。



誰が撮っても美しい


空は深い青から紫、オレンジ、ピンクへと刻々と変化し、被写体は長く柔らかな影をまとい、立体感とドラマ性を増します。拡散された光は被写体のコントラストを和らげ、優しく包み込むような雰囲気を作り出します。人間の目が最も心地よく感じる色温度と光の質が揃うため、特別な技術がなくても、誰でも感動的な絵を撮りやすいのがマジックアワーです。

TomizoJInno.jpeg

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


ビジネス映像制作において、このマジックアワーを生かした撮影を予定することは非常にリスクが高いものです。タイミングよくこの状況で撮影ができたら「ラッキー!」くらいに考えていただけると幸いです。


マジックアワーの社屋外観を撮りたいときの案内文(例)


【ご案内】社屋外観のマジックアワー撮影について


この度は、社屋外観の「マジックアワー」での撮影をご希望いただき、誠にありがとうございます。日没前後の数十分間だけ訪れるこの時間帯は、空のグラデーションが美しく、社屋の照明や窓の明かりが最も映える、非常にドラマチックなカットとなります。

本撮影を成功させ、貴社の信頼感と先進性を象徴する「最高の1ショット」にするため、以下の点につきましてご確認・ご協力をお願い申し上げます。


1. 撮影の「時間的制約」について

マジックアワーのベストタイミングは、日没後わずか15分〜20分程度です。

刻一刻と光量が変化するため、事前のセッティングを日没前までに完了させる必要があります。

当日の天候(曇天や雨天)によっては、意図した色彩が得られない場合があり、その際は予備日へのスライド、または別日での再撮影をご相談させていただく場合がございます。


2. 社内設備の「照明コントロール」に関するお願い

映像の仕上がりを左右するのは、建物内部から漏れる「窓明かり」です。


全館点灯のご協力: 撮影時間帯のみ、可能な限り外から見える全てのフロアの照明を「点灯」した状態にしていただけますと、建物に生命力が宿り、より華やかな仕上がりになります。


ブラインドの調整: 窓のブラインドがバラバラに閉まっていると、統一感が損なわれる場合があります。事前に開放、あるいは高さを揃えていただく等の調整をお願いする場合がございます。


3. スケジュールの流動性について


当日の進行が遅延した場合でも、このカットだけは「太陽の動き」を待ってくれません。

そのため、当日の香盤(進行表)では、マジックアワーを最優先とした時間調整(撮影順の入れ替え等)を現場で判断させていただくことがございます。


4. 安全確保と周辺への配慮


外灯や看板のライトアップがタイマー設定されている場合は、点灯時間をあらかじめご確認いただけますと幸いです。

公道からの撮影が必要な場合、弊社にて道路使用許可等の申請を行いますが、敷地内でのベストポジション確保のため、駐車車両の移動などをお願いすることがございます。

「企業の顔」となる素晴らしいカットを収録するため、スタッフ一同万全の体制で臨みます。

ご不明な点や、社内調整上の懸念事項がございましたら、お気軽にご相談ください。

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