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モーションパララックス

「モーションパララックス(Motion Parallax)」は、視点(観察者)と対象物との間に相対的な動き(移動)があるときに発生する視差のことです。日本語では主に運動視差(うんどうしさ)と訳され、私たちが周囲の奥行きや距離を認識する上で非常に重要な単眼性の奥行き知覚要因の一つです。

片目(単眼)だけでも働く奥行きの手がかりであり、動いているときの風景や、カメラが移動しながら撮影した映像などで発生します。



仕組み


奥行きの異なる物体は、視点(カメラや私たち自身)が動いたときに、異なる速度で動いているように見えます。

  • 近くの物体: 視点が移動すると、速く、大きく動いているように見えます。

  • 遠くの物体: 視点が移動しても、ゆっくり、小さく動いているように見えます。

例えば、電車に乗っているときに窓の外を見ると、手前の電柱はビューっと後方に流れ去りますが、遠くの山はゆっくりとしか動かない(あるいはほとんど動かない)ように見えます。この速度の違いを脳が処理することで、「電柱は近くにある」「山は遠くにある」と、平面的な映像や単眼でも奥行きを認識できます。

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活用される分野


モーション・パララックスは、単に生物学的な知覚だけでなく、様々なデジタルメディアで意図的に利用され、奥行きや臨場感を演出しています。



1. 映像・ゲーム分野


ビデオゲーム

カメラ(視点)が動くときに、遠景の背景レイヤーを前景のレイヤーよりもゆっくり動かすことで、2Dの画面上にリアルな奥行き感を演出します。特に横スクロールアクションゲームなどで定番の技法です。


アニメーション

カメラワークに運動視差の原理を取り入れることで、映像に立体的な広がりを与えます。



2. Webデザイン分野(パララックス・スクロール)


パララックス・スクロール

Webサイトで、ユーザーがスクロールする動作に合わせて、前景にある要素は速く、背景にある要素はゆっくりと異なる速度で動くように設定するデザイン手法です。これにより、Webサイトの2次元の画面上にダイナミックな奥行きやストーリー性を演出することができます。

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