動画・映像制作用語
【ムービー】
movie
「ムービー」は、文脈によって意味合いが異なりますが、主に「映画」または「動画コンテンツ全般」を指す言葉です。
古典的な意味合いでは、「ムービー」は劇場などで上映される長編の劇映画を指します。現在ではデジタル上映が主流ですが、依然として「ムービー」という言葉で映画全般を指すことがあります。
デジタル技術の普及に伴い、「ムービー」は映画だけでなく、あらゆる種類の動画コンテンツを指すようになりました。例えば、インターネット上で公開されている短い動画、テレビ番組、ミュージックビデオ、アニメーション、ホームビデオなども「ムービー」と呼ばれることがあります。
スマートフォンやデジタルカメラで撮影した動画ファイルも「ムービーファイル」などと呼ばれます。
静止画・写真・スチールの対義語として
映像制作業では、さまざまな相手と、映像制作の工程について打ち合わせをする機会が頻繁にありますが、その話題に写真や静止画素材が挙がると、それと異なる通常の素材のことを「ムービー」とか「ムービーファイル」と言うことで、扱い方が異なる素材であることを言い表すことがあります。
同じカメラマンでも、写真カメラマンではなくビデオカメラマンであることを示すために、「私はムービーの方です」と言うこともあります。
単に「動画」と言ってもいいのですが、動画という言葉の通俗さを嫌う場合に「ムービー」を使用する傾向があります。
【関連用語】
現在は明確な使い分けをしないことが多いこれらの言葉ですが、いくらか傾向があります。
1. 映画
劇場での公開を前提とした、物語性や芸術性を持つ長編の劇作品を指すことが多いです。フィルムで撮影・上映されていた歴史的背景を持ち、単なる動画コンテンツとは異なる特別な芸術形式として認識される傾向があります。
2. 映像
光学的な手段で記録・再生される、動きのある視覚情報の総称です。映画、テレビ番組、CM、ミュージックビデオ、ゲーム画面など、様々な媒体で表現される動きのある画像を指す、技術的な中立性の高い言葉です。
3. 動画
デジタルデータとして記録・再生される、動きのある映像コンテンツを指します。インターネット上の短いクリップ、SNS投稿、ストリーミング配信など、比較的手軽に制作・共有されるコンテンツを指すことが多いです。
4. フィルム
かつて映画撮影や写真撮影に用いられた、感光剤を塗布した薄いシート状の素材を指します。現在ではデジタル撮影が主流ですが、フィルム独特の質感や表現を好むクリエイターも存在し、歴史的な意味合いも持つ言葉です。
5. コンテンツ
情報や内容といった意味合いが強く、映画、映像、動画といった具体的な形式を問わず、人々に提供される情報の中身そのものを指します。物語、音楽、情報など、様々な要素を含んだ包括的な概念です。