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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。
ネットワーク
映像制作業界における「ネットワーク」といえば、まず思い浮かぶのは「放送局の系列構造」ですが、制作人材の協業関係や技術インフラにもネットワークのが存在します。
放送局のネットワークとは
放送局のネットワークとは、キー局と地方局が番組供給や編成方針を共有し、広域に番組を同時放送するための系列構造を指します。日本では、東京にあるキー局が制作した番組を、系列に属する地方局が受け取り、各地域で放送します。この関係性全体を「ネットワーク」と呼びます。
代表的なものとしては、
日本テレビ放送網 を中心とする NNS
TBSテレビ を中心とする JNN
フジテレビジョン を中心とする FNS
テレビ朝日 を中心とする ANN
テレビ東京 を中心とする TXN
があります。
このネットワークにより、一つの番組を全国規模で効率的に届けることが可能になります。技術的な回線網だけではなく、番組供給契約や編成権の取り決めを含んだ組織的な結びつきが、放送局のネットワークです。

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。
映像制作会社としての視点
映像制作人材のネットワークとは
制作人材のネットワークとは、映像制作を成立させるために結ばれている、制作者同士の継続的な協業関係のことを指します。
ディレクター、カメラマン、照明、音声、編集、CG、ナレーター、スタイリストなど、制作に関わる専門職は多岐にわたります。これらの人材が固定的な組織に属しているとは限らず、案件ごとに組み合わされることも多い。そのときに機能するのが、人材のネットワークです。
実際に仕事を共にし、力量や進行感覚を理解し合っている関係性が基盤になります。
企業映像の現場では、案件の内容や予算、スケジュールに応じて最適なチームを組みます。その柔軟性と実行力を支えているのが、制作人材のネットワークです。つまり映像制作における「可動する組織構造」と言えます。
固定的な会社組織とは別に存在する、実務上の接続関係です。
映像技術インフラとしてのネットワークとは
技術インフラとしてのネットワークとは、映像データを保存・共有・処理・伝送するための通信および情報基盤のことを指します。
具体的には、社内LANやインターネット回線、VPN、クラウドストレージ、共有サーバー(NAS)、リモート編集環境などが含まれます。撮影素材の受け渡し、編集データの共有、オンライン納品といった工程は、このネットワーク上で行われます。
かつては物理メディアの受け渡しが中心でしたが、現在は大容量データを即時に送受信できる環境が制作進行を左右します。複数拠点での同時編集や、クラウド上でのレビューも一般化しています。
この意味でのネットワークは、人の関係ではなく、データを流通させるための構造です。映像制作におけるスピード、効率、セキュリティを支える基盤として機能しています。
