top of page

動画・映像制作用語辞典 | 名古屋映像制作研究室

正対

撮影技術における「正対(せいたい)」とは、被写体を被写体の「正面」水平方向の中心線上から捉えることです。

「正面」とは、建物に限らず、物の設計者、製作者が意図した面、あるいは意匠、装飾物の配置、方角、周辺状況など一般的な概念で正面とされる側のことです。

カメラを正対させることは、建築物の竣工写真や商品カタログでは重要な技術です。


「正対」は、厳密に考えると被写体の左右の端からカメラまでの距離は均等(カメラを頂点とした二等辺三角形)であるべきですが、実際の被写体はシンメトリカル(左右対称)とは限らないため、カメラマンの主観的な判断でバランスを変えてフレーミングすることがあります。


一般的に正対して撮るという行為は、水平方向の概念であり、垂直方向は除かれます。



カメラを正対させる時の注意点


1. 正確なフレーミング


水平・垂直の確認

建物の撮影などでは、水平線や垂直線がきちんと保たれているか、ファインダー内のグリッド線などを活用して丁寧に確認します。わずかな傾きも見逃さずに修正します。特にシンメトリカルな被写体では、わずかな向きや傾きがテレビモニターでは大きな歪みとなります。


被写体の配置

被写体が意図した位置に正確に収まっているかを確認します。中心に配置するのか、三分割構図などのルールに従って配置するのか、細かく調整します。


余白の確認

被写体の周囲の余白が適切かどうかを確認します。窮屈すぎたり、広すぎたりしないか、バランスを見ながらフレーミングを決定します。



2. フォーカス合わせの精度向上


フォーカス位置の確認

フォーカスが被写体の最も重要な部分(人物の瞳、商品のロゴなど)にしっかりと合っているか、拡大表示機能などを利用して細かく確認します。


フォーカスの深さの確認(被写界深度)

絞り値に応じて変化するピントの合う範囲(被写界深度)を、ファインダーを通して把握します。背景のボケ具合などを確認しながら、適切な絞り値を設定します。


<h1 class="font_0">正対</h1>

​【関連用語】

1. ハイアングル


被写体を高い位置から見下ろすように撮影するアングルです。被写体を見下ろすことで心理的な優位性や俯瞰的な視点を表現でき、群衆シーンや広がりのある空間の撮影でよく使用されます。ジブやクレーン、高所作業車を使用することもあれば、階段や建物の上層階から撮影することもあります。被写体を小さく見せる効果があり、劣勢や孤独感を表現する際にも使用されます。



2. アイレベル


人の目の高さを基準とした標準的なアングルです。最も自然な視点として、ドキュメンタリーやニュース、一般的な対話シーンで基本となるアングルです。視聴者目線で自然な見え方を実現できます。ローアングルやハイアングルと対比される、基準となるカメラポジションです。



3. ローアングル


ローアングル被写体を下から見上げるように撮影するカメラアングルのことです。カメラを地面に近い低い位置に設置し、上向きに撮影する手法です。あおりとも言います。



4. あおり


ローアングルと同義の、真下から極端に見上げるような撮影です。被写体を強調して大きく見せる効果があり、威圧感や圧迫感、存在感を表現するために使用されます。建築物の撮影でも多用され、高さや壮大さを強調する効果があります。人物撮影では顎下からのアングルとなるため、表情の見え方や照明の工夫が必要です。



5. シンメトリー


左右対称であることを言います。シンメトリーな構造をもった被写体を、正対で撮影するには非常に神経を使う調整が必要です。

 

 

映像制作のことなら何でも・・・株式会社SynAppsへ

bottom of page