動画・映像制作用語
【ブランディング】
branding
「ブランディング」とは、企業や商品、サービスが、顧客にとって独自の価値を持つ存在として認識されるように行う活動全般を指します。
単にロゴやキャッチコピーを作るだけでなく、顧客や一般市民がブランドに対して抱くイメージや感情、信頼感などを総合的に形成するために意図的に行う活動です。映像はこのブランディング活動において強力な力を持つアイテムであるため、映像制作ビジネスにおいて重要なジャンルとなっていて、その力量やセンスが顕著に現れる分野です。
1. 目的
競合他社との差別化を図り、顧客に選ばれるブランドになることです。これにより、価格競争に巻き込まれずに済み、安定した収益を確保できます。また、顧客のロイヤルティを高め、長期的な関係を築くことで、持続的な成長を目指します。
2. ブランディングの要素
ブランドコンセプト
ブランドの理念や価値観、目標などを明確にする。
ブランドアイデンティティ
ロゴ、カラー、フォントなど、ブランドを視覚的に表現する要素。
ブランド体験
顧客が商品やサービスを通じて感じる体験。
ブランドコミュニケーション
広告、広報、SNSなどを通じて、ブランドの情報を発信する活動。
ブランディングは映像が真価を発揮する分野
ブランドというと高級であることと同義語のように捉えられがちですが、商業手段の選択肢は高級路線だけではなく、品揃えであったり、希少価値であったり、高性能であったりします。また特定の個性を持った人たちに支持されることも、ひとつのブランドとしての価値です。
映像は優れたシナリオや巧み絵作りによって、特定の価値観に対して強くアピールする力を持ています。映像はブランディングにおいて非常に重要な役割を担っています。
ブランディングに利用される映像ジャンルは多岐にわたりますが、特に効果的なものは以下の通りです。
1. 企業理念・ストーリーを伝える映像
企業の創業ストーリー、理念、ビジョンなどを映像化し、視聴者の共感を呼び起こします。
視聴者に企業の価値観や存在意義を伝え、信頼感や親近感を醸成します。
2. 商品・サービス紹介映像
商品の特徴や魅力を映像で分かりやすく伝え、購買意欲を高めます。
単なる機能紹介だけでなく、商品がもたらすライフスタイルや価値観を表現することで、ブランドイメージを向上させます。
3. 顧客体験・インタビュー映像
実際に商品やサービスを利用した顧客の声を映像で紹介し、信頼性を高めます。
顧客のリアルな声を通して、商品やサービスがもたらす価値を具体的に伝えます。
4. ドキュメンタリー映像
企業の活動や社会貢献などをドキュメンタリー形式で映像化し、企業の信頼性や社会的な意義を伝えます。
企業の透明性や社会的な責任をアピールし、ブランドイメージを向上させます。
5. アニメーション映像
実写では表現しにくい抽象的な概念やメッセージを、アニメーションで分かりやすく伝えます。
創造性や独創性をアピールし、ブランドイメージを印象的にします。
6. ショートムービー
短い時間で、視聴者の感情に訴えかけるようなストーリー性のある映像です。
SNSでの拡散が期待でき、若い世代へのアプローチにも効果的です。
映像制作のポイント
ターゲット層を明確にし、共感を得られるストーリーや演出を心がける。
高品質な映像と音楽で、ブランドイメージを向上させる。
SNSやWebサイトなど、適切な媒体で映像を配信する。
【関連用語】
1. ブランドアイデンティティ (Brand Identity)
ブランドの視覚的な要素(ロゴ、カラー、フォントなど)や、ブランドが持つ独自の価値観、理念などを指します。ブランドアイデンティティは、ブランドイメージを形成するための基礎となります。
2. ブランドイメージ (Brand Image)
消費者がブランドに対して抱く印象やイメージのことです。広告や広報活動、製品やサービスの品質、顧客体験など、様々な要素によって形成されます。
3. ブランドエクイティ (Brand Equity)
ブランドが持つ資産価値のことです。ブランド認知度、ブランドロイヤルティ、知覚品質、ブランド連想などの要素によって構成されます。
4. ブランド認知度 (Brand Awareness)
消費者が特定のブランドを認識している度合いのことです。ブランド認知度が高いほど、消費者の購買行動に影響を与えやすくなります。
5. ブランドロイヤルティ (Brand Loyalty)
消費者が特定のブランドに対して抱く忠誠心のことです。ブランドロイヤルティが高い顧客は、競合他社の商品やサービスに乗り換えにくく、リピーターになる傾向があります。