動画・映像制作用語
【ロケーションコーディネーター】
locationcoordinator
「ロケーションコーディネーター」は、映画、テレビドラマ、CM、雑誌などの撮影において、最適なロケーション(撮影場所)を見つけ、撮影が円滑に進むように様々な手配を行う専門家です。
主な業務内容
1. ロケーションの選定
監督や制作スタッフの要望に基づき、作品のイメージに合ったロケーションを探し出します。
インターネット、書籍、独自のネットワークなどを駆使して、幅広い情報を収集します。
実際に現地に足を運び、撮影に適しているかを調査します(ロケハン)。
2. 撮影許可の取得
選定したロケーションの所有者や管理者に撮影許可を交渉し、必要な書類を作成・提出します。
警察や消防署など、関係各所への許可申請も行います。
3. 撮影準備
撮影に必要な機材や車両の手配、スタッフの宿泊・食事の手配などを行います。
撮影当日のスケジュール管理、交通整理、安全確保なども担当します。
地域住民への撮影協力の依頼や、撮影に伴う影響の説明なども行います。
4. 撮影サポート
撮影当日は現場に立ち会い、トラブル対応や進行管理を行います。
撮影がスムーズに進むように、関係各所との連携を図ります。
5. その他
ロケ地に関する最新の情報を常に収集し、更新することも大切な業務のひとつです。
国内だけではなく、海外を拠点に活躍するロケーションコーディネーターもいます。
ロケバス事業との関係
ロケーションコーディネートをする会社がロケバスを所有し運用することが多いですが、ロケバス事業は国土交通省の許認可事業であり、厳格な安全管理、労務管理が必要です。
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【関連用語】
1. プロダクションマネージャー
映画、テレビ、CMなどの映像制作における制作部門の責任者です。
予算管理、スケジュール管理、スタッフ管理など、制作全体の進行を統括します。
ロケーションコーディネーターと密接に連携し、ロケ地の選定や撮影準備、撮影中のサポートなどを行います。ロケ地の選定に関する意思決定や、撮影予算の配分など、ロケーションコーディネーターの業務を支援します。
2. プロダクションデザイナー
映画、テレビ、CMなどの映像作品における美術部門の責任者です。
作品の世界観を視覚的に表現するために、セットのデザイン、小道具の選定、衣装のデザインなどを行います。
ロケーションコーディネーターと連携し、ロケ地の雰囲気に合わせた美術設定を行います。
ロケ地の特性を活かした美術デザインや、撮影に必要な美術品の調達など、ロケーションコーディネーターと協力して作業を進めます。
3. ロケハン
ロケーションハンティングの略で、撮影場所の候補地を探し、撮影に適しているかどうかを事前に調査することです。
ロケーションコーディネーターが中心となって行い、監督や撮影スタッフと共に現地を訪れ、撮影条件や環境などを確認します。
ロケーションコーディネーターの最も重要な業務の一つであり、ロケ地の選定において不可欠な作業です。
4. シナハン
シナリオハンティングの略で、シナリオ(脚本)に書かれた場面のイメージに合う場所を探すことです。
ロケハンと似たような意味合いで使われる事もあります。
ロケハン同様ロケーションコーディネーターが中心となって行います。
シナリオの内容を深く理解し、そのイメージに合致する場所を探し出すことは、ロケーションコーディネーターの重要なスキルです。
5. ロケバス
撮影現場への移動や、撮影機材の運搬などに使用される専用のバスです。
撮影スタッフや機材を安全かつ効率的に輸送するために、特別な設備や機能を備えています。日本ではマイクロバスやハイエースのロングボディーの改造車が多い。
ロケバスの手配や運行管理は、ロケーションコーディネーターの業務の一つです。
ロケバスの手配から、ロケバス運転手のコーディネートまで行うロケーションコーディネーターもいます。