カスタマージャーニー
顧客が商品やサービスを認知してから購入、そして購入後まで、企業と接点を持つすべての体験プロセスのことで、時系列で可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と言います。カスタマージャーニーと映像制作には、物語構造における根本的な共通点があります。
営業活動はカスタマージャーニーマップを作成することで、顧客の行動パターンや感情の変化を理解し、各段階での課題を特定できます。これにより、適切なタイミングで適切なアプローチを行い、顧客体験を改善することが可能になります。
映像制作との類似点:物語としての共通構造
1. 主人公の設定(ペルソナ = キャラクター)
2. 物語の構造(ジャーニーの段階 = 起承転結)
3. 感情の起伏(エモーショナルカーブ)
4. コンフリクトの解決(ペインポイントの改善)
5. 視点の重要性(POV = Point of View)
6. 細部への注意(ディテールの重要性)
カスタマージャーニーの基本構造
認知段階(Awareness)
顧客が課題やニーズに気づき、解決策を探し始める段階です。この時点では具体的な商品は決まっておらず、情報収集が中心となります。
検討段階(Consideration)
複数の選択肢を比較検討する段階です。価格、機能、評判などを調べ、候補を絞り込んでいきます。
購入段階(Purchase)
実際に商品やサービスを購入する段階です。決済方法や配送、カスタマーサポートの質が重要になります。
利用段階(Usage)
購入した商品やサービスを実際に使用する段階です。期待通りの価値が得られるかが鍵となります。
継続・推奨段階(Loyalty/Advocacy)
満足した顧客がリピート購入したり、他者に推奨したりする段階です。長期的な関係構築が目標となります。
各段階でのタッチポイント
顧客は各段階で様々なタッチポイント(接点)を通じて企業と関わります。ウェブサイト、広告、SNS、店舗、カスタマーサポート、口コミサイトなど、オンラインとオフラインの両方が含まれます。
カスタマージャーニーマップの活用
部門間の連携も促進されます。マーケティング、営業、カスタマーサポートなど、異なる部門が顧客の全体的な体験を共有することで、一貫性のあるサービス提供が実現できます。
カスタマージャーニーの理解は、現代のマーケティング戦略において欠かせない要素となっており、顧客中心のビジネス運営の基盤となっています。
従来の企業思考の限界
多くの企業は自社の商品やサービスを中心に考えがちです。「いかに売るか」「どう宣伝するか」といった発想で、顧客を単なる「売上の対象」として捉えてしまいます。この思考では、顧客が実際に何を感じ、どんな問題を抱えているかが見えません。
顧客の現実を理解する
カスタマージャーニーの核心は、顧客が実際に体験している現実を企業側が深く理解することです。顧客は商品を買う前から悩みを抱え、購入後も様々な感情や課題を経験します。その一連の体験全体が、顧客にとっての「真の価値」を決定します。
点ではなく線で捉える
従来のマーケティングは「購入の瞬間」という点に集中しがちでした。しかし顧客の体験は連続した線であり、購入前の不安、購入時の迷い、購入後の満足や不満、すべてが繋がっています。この全体像を把握することで、表面的でない根本的な改善が可能になります。
感情と行動の背景にある動機
カスタマージャーニーは単なる行動の記録ではありません。なぜその行動を取ったのか、その時どんな感情だったのか、何が決め手となったのか。こうした深層にある動機や感情を理解することで、顧客が本当に求めているものが見えてきます。
組織全体の顧客理解
最も重要なのは、これが単なる分析手法ではないということです。カスタマージャーニーは、組織全体が顧客を真に理解し、顧客の立場に立って考える文化を作るためのものです。
カスタマージャーニーとは「顧客の人生の一部に企業がどう関わっているか」を深く理解し、その関わり方をより良いものにしていく思考法です。
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