動画・映像制作用語
【HDMI】
hdmi
「HDMI(エッチディーエムアイ)」とは、High-Definition Multimedia Interfaceの略語で、映像と音声をデジタル信号で1本のケーブルを通して伝送するための規格です。
パソコン、ゲーム機、ブルーレイレコーダーなどのAV機器と、テレビやモニターなどの表示機器を接続する際に広く使われています。
HDMIの特徴
高画質・高音質
デジタル信号で伝送するため、アナログ接続に比べて劣化が少なく、高画質・高音質の映像と音声をそのまま楽しめます。
1本のケーブルで接続
映像と音声の両方を1本のケーブルで伝送できるため、配線がシンプルになり、接続ミスも減ります。
様々な機器に対応
テレビ、パソコン、ゲーム機、レコーダー、プロジェクターなど、多くのAV機器に搭載されています。
著作権保護技術
HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)という著作権保護技術に対応しており、デジタルコンテンツの不正コピーを防ぎます。
多様な機能
バージョンアップごとに、伝送速度の向上、対応解像度・フレームレートの拡大、新しい機能の追加などが行われています。
コネクタの形状
タイプA (Standard)
最も一般的な形状で、テレビ、レコーダー、ゲーム機、パソコンなどに広く使われています。
タイプC (Mini)
デジタルカメラや一部のノートパソコンなどに使われています。
タイプD (Micro)
スマートフォンやタブレットなどに使われています。
タイプE (Automotive)
車載機器向けに設計された、振動に強いコネクタです。
注意点
接続する機器のHDMI端子の形状を確認する
同じHDMIでも様々な形状(上記)があります。
対応するHDMI規格を確認する
接続する機器が対応しているHDMI規格(バージョン)を確認し、必要な機能を満たすケーブルを選びましょう。特に4K/HDRや8K映像を楽しみたい場合は、対応した規格のケーブルが必要です。
伝送速度を確認する
高解像度・高フレームレートの映像を伝送する場合は、より高い伝送速度に対応したケーブルを選ぶ必要があります。

【関連用語】
1. VGA (D-sub 15ピン)
かつてはパソコンの標準的なディスプレイ出力端子として広く使われていました。現在では新しい機器での搭載は減っていますが、古いパソコンやプロジェクター、一部の業務機器などでまだ使われています。アナログ接続のため、デジタル接続に比べて画質が劣化する可能性があります。
2. DVI (Digital Visual Interface)
デジタル接続による高画質伝送を目的として普及しました。パソコンと液晶モニターの接続などで使われていましたが、HDMIやDisplayPortの普及により、新規採用は減少傾向にあります。DVIにはデジタル信号のみを伝送するDVI-D、アナログ信号も伝送可能なDVI-Iなどの種類があります。
3. DisplayPort
近年、パソコンのグラフィックボードやモニターで広く採用されています。高解像度・高リフレッシュレートに対応しており、DisplayPort 1.4以降では8K映像やHDR、可変リフレッシュレート(VRR)などの高度な機能もサポートしています。複数のモニターをデイジーチェーン接続できるのも特徴です。
4. Mini DisplayPort
Apple社がMacBookシリーズなどで採用した小型のDisplayPortコネクタです。基本的な機能はDisplayPortと同じですが、物理的なサイズが小さくなっています。近年ではThunderboltやUSB Type-Cに置き換わる傾向があります。
5. Thunderbolt
Intel社とApple社が共同開発した高速なデータ転送規格です。初期のThunderbolt 1/2ではMini DisplayPortと同じコネクタ形状を使用していましたが、Thunderbolt 3以降はUSB Type-Cコネクタを採用しています。高速なデータ転送に加え、DisplayPortによる映像出力やUSB機器の接続、電力供給なども1本のケーブルで可能です。クリエイター向けの高性能なパソコンや周辺機器でよく使われています。