動画・映像制作用語
【UP】
up
映像撮影において「Up(アップ)」とは、ビデオカメラで被写体の細部を大きく映した映像のことです。
日本語では「寄り」とも言います。
アップを撮影するには、以下の2つの手法があります。
1. ズームでアップ
ビデオカメラのズーム機能(望遠側)を使って、遠くにある被写体全体、ないしは一部分を画面いっぱいに大きく映します。
2. 近寄ってアップ
被写体全体、ないしは一部分にカメラを物理的に近づけて、画面いっぱいに大きく映します。
クローズアップとは
ズームレンズ、クローズアップレンズ、カメラの接近、これらのいずれか、あるいは全てを使って、被写体の一部分を「どアップ」で撮ることです。どこからがクローズ・・・なのかは、撮影者、制作者、視聴者それぞれの主観です。
「あとからクローズアップ」
最近の撮影では、4K対応ビデオカメラで広い範囲で撮影しておいて、後から編集時にその中の特定の部分を拡大して切り出す「なんちゃってクローズアップ」が蔓延しています。

【関連用語】
1. 引き
被写体から離れて撮影することで、広大な風景や全体の状況を捉える技法です。被写体との距離感を生み出し、状況全体を把握させたい時に有効です。例えば、自然風景の撮影では、広大な大地や雄大な山々を捉えることで、そのスケールの大きさを表現できます。また、群衆の動きやイベント全体の雰囲気を捉える際にも、引きの構図は効果的です。
2. 俯瞰
上から見下ろすように撮影する技法です。被写体を俯瞰することで、その全体像を把握しやすく、状況を客観的に捉えたい時に有効です。例えば、都市の風景を撮影する際、高層ビル群を俯瞰することで、その都市の広がりや構造を表現できます。また、群衆の様子を俯瞰することで、その動きの流れや全体的な状況を把握できます。
3. 鳥瞰
空から見下ろすように撮影する技法です。俯瞰よりもさらに高い位置から撮影することで、より広大な範囲を捉え、鳥の目線で被写体を見ることができます。例えば、自然風景の撮影では、大地や河川が織りなすパノラマ風景を表現できます。また、都市の開発状況や災害現場の広範囲な様子を捉える際にも、鳥瞰の構図は有効です。
4. あおり
カメラを上に向けたり下に向けたりして、被写体を斜めから撮影する技法です。被写体に動的な動きを与え、躍動感や不安感を表現できます。例えば、人物のアップショットでカメラを下からあおることで、その人物を威圧的に表現できます。また、建物を下からあおることで、その建物の高さを強調し、壮大な雰囲気を演出できます。
5. 寄り
アップと同義語です。
6. ショットサイズ
人を撮影する時のフレーミングには、「フルショット(フルフィギア)」「ニーショット」「ミディアムショット」「ウェストショット」「アップショット」「クローズアップショット」という名前がついています。