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動画・映像制作用語

【ショットサイズ】

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人を撮影する時のフレーミングには、「フルショット(フルフィギア)」「ニーショット」「ミディアムショット」「ウェストショット」「アップショット」「クローズアップショット」という名前がついています。

人物を撮影する時のフレーミング



1. フルショット(フルフィギア)


人物の頭からつま先まで全身を画面いっぱいに捉える撮影技法です。このショットは、人物の全体像を詳細に描写し、その体型、姿勢、服装、そして周囲の環境との関係性を明確に表現するのに最適です。スポーツ写真では、選手のダイナミックな動きや全身を使ったパフォーマンスを捉え、ポートレートでは、人物の全身のバランスやスタイル、背景との調和を強調します。特に、ファッション写真やダンスの撮影など、全身の美しさや動きを重視する場面で効果を発揮します。また、映画やドラマでは、人物が置かれている状況や環境を説明する際に使用され、物語の背景や人物の立ち位置を視覚的に伝える役割を果たします。



2. ニーショット


人物の膝から上の部分を画面に収めることで、全身よりも人物に近づき、より詳細な情報を伝える撮影技法です。このショットでは、人物の表情、身振り手振り、服装のディテールを比較的大きく捉えることができ、特にファッション誌や広告など、人物のスタイルや個性を際立たせたい場合に適しています。また、インタビュー映像やトーク番組など、人物の動きや表情を交えながら会話を伝えたい場合にも有効です。膝から上をフレームに収めることで、全身を写すよりも親近感を与え、視聴者との距離を縮める効果も期待できます。



3. ミディアムショット


人物のウエストから上の部分を画面に収めることで、表情、身振り手振り、服装のバランスを最適に捉える撮影技法です。このショットは、ドラマや映画など、人物の感情や行動を自然に表現する必要がある様々な場面で最も頻繁に使用されます。人物の表情と身振りを同時に捉えることで、視聴者は人物の感情や意図をより深く理解することができます。また、服装のディテールも捉えることができるため、人物のキャラクターや状況設定を視覚的に伝える役割も果たします。会話シーンやアクションシーンなど、多様なシーンに対応できる汎用性の高さが特徴です。



4. ウエストショット


人物のウエスト部分を画面に収めることで、胴体部分に焦点を当て、服装や体型を強調する撮影技法です。このショットは、特にファッション誌や広告など、人物のスタイルやプロポーションを際立たせたい場合に効果的です。ウエストラインを強調することで、服装のラインやシルエット、素材感を詳細に伝えることができます。また、人物の体型を美しく見せる効果もあり、ポートレート撮影などでも使用されます。人物の個性を引き出し、視覚的な魅力を最大限に高めるためのショットと言えるでしょう。



5. アップショット


人物の首から上の部分を画面に収めることで、表情や目の動きをクローズアップし、感情や心理状態を深く表現する撮影技法です。このショットは、ポートレートやドラマなど、人物の内面を繊細に描写したい場合に特に効果を発揮します。目の動きや口元のわずかな変化を捉えることで、喜び、悲しみ、怒りなど、言葉では表現しきれない感情を視覚的に伝えることができます。また、人物の表情に焦点を当てることで、視聴者は人物の感情に共感しやすくなり、物語への没入感を高めることができます。



6. クローズアップショット


顔の一部(目、鼻、口など)を大きく写すことで、特定の部位に焦点を当て、細やかな表情や感情を強調する撮影技法です。このショットは、ドラマや映画で、人物の心理状態を強調したい場合に特に効果を発揮します。例えば、目のクローズアップは、人物の感情の動きや内面の葛藤を強く表現し、口元のクローズアップは、言葉にできない感情や緊張感を伝えることができます。また、特定の部分に焦点を当てることで、視聴者の視線を誘導し、物語の重要なポイントを強調する効果もあります。

ショットサイズ

​【関連用語】

1. 寄り


被写体に近づいて撮影することで、その細部や表情をクローズアップにする技法です。被写体の感情や特徴を際立たせ、視聴者の視線を一点に集中させる効果があります。「寄り」の画を撮るには、被写体に対してカメラ自体が近づく場合と、レンズの倍率で近づく方法があります。



2. 引き


被写体から離れて撮影することで、広大な風景や全体の状況を捉える撮影技法です。被写体との距離感を生み出し、状況全体を把握させたい時に有効です。自然風景の撮影では、広大な大地や雄大な山々を捉えることで、そのスケールの大きさを表現できます。また、群衆の動きやイベント全体の雰囲気を捉える際にも、引きの構図は効果的です。



3. 鳥瞰


空から見下ろすように撮影する技法です。俯瞰よりもさらに高い位置から撮影することで、より広大な範囲を捉え、鳥の目線で被写体を見ることができます。例えば、自然風景の撮影では、大地や河川が織りなすパノラマ風景を表現できます。また、都市の開発状況や災害現場の広範囲な様子を捉える際にも、鳥瞰の構図は有効です。



4. あおり


カメラを上に向けたり下に向けたりして、被写体を斜めから撮影する技法です。被写体に動的な動きを与え、躍動感や不安感を表現できます。例えば、人物のアップショットでカメラを下からあおることで、その人物を威圧的に表現できます。また、建物を下からあおることで、その建物の高さを強調し、壮大な雰囲気を演出できます。



5. ハイアングル


被写体を高い位置から見下ろすように撮影するアングルです。被写体を見下ろすことで心理的な優位性や俯瞰的な視点を表現でき、群衆シーンや広がりのある空間の撮影でよく使用されます。ジブやクレーン、高所作業車を使用することもあれば、階段や建物の上層階から撮影することもあります。被写体を小さく見せる効果があり、劣勢や孤独感を表現する際にも使用されます。



6. シュート


ビデオや写真を「撮影する」という動詞です。名詞の「撮影」は「シューティング(シューティング)」です。写真カメラのスタートボタンは「シャッター(ボタン)」ですが、ビデオカメラでは「シュートボタン」と言います。



7. カメラ割り


複数台のカメラを配置した収録や生放送に際して、進行台本に沿ってあらかじめ、どのカメラで、何を(誰を)どう(アングル、ショットサイズカメラワーク)狙うかを決めることです。


 

 

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