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動画・映像制作用語辞典 | 名古屋映像制作研究室

カメラアングル

「カメラアングル」とは、撮影者が被写体との間に設定する、意図的で相対的な視点の角度です。

被写体とカメラの垂直方向および水平方向の相対的な位置関係によって規定されます。

カメラの視点は、視聴者の視点になります。そのため、カメラアングルは視覚的な印象、感情的な効果、物語の文脈、登場人物の関係性などを表現するための、演出意図に基づいて選択されます。

一般社会では「ショットサイズ」「フレーミング」「構図」と似た意味で使用される場合があります。



1. 意図的な視点の選択

カメラアングルは、撮影者が何をどのように見せたいのかという意図に基づいて選択されます。それは、偶然の配置ではなく、物語や表現したい内容に合わせて、意識的に構築された視点です。


2. 相対的な関係性の表現

アングルは、常にカメラと被写体の間の相対的な高さや角度を示すものです。絶対的な数値ではなく、「何に対して」どの程度の角度であるかという関係性によって、その意味合いが決定されます。これには、被写体の大きさや形状、向きなども考慮されます。


3. 感情や印象の喚起

異なるアングルは、観客に異なる感情や印象を与えます。見上げるローアングルは力強さや威圧感を、見下ろすハイアングルは弱さや孤独感を、水平アングルは安定感や客観性をもたらすように、アングルは感情的な反応を引き出すための重要な要素です。


4. 物語の文脈や情報の伝達

アングルは、物語の状況や登場人物の関係性を視覚的に示したり、重要な情報を強調したりする役割を担います。俯瞰は全体像を把握させ、クローズアップは細部に注目を集めるように、アングルは物語を語る上での有効な手段となります。


5. 演出意図の具現化

監督や撮影監督の演出意図は、カメラアングルを通して具体的に表現されます。特定のアングルを繰り返したり、意図的に変化させたりすることで、物語のテーマや登場人物の心理状態を観客に伝えることができます。



水平方向の「アングル」について


水平方向においては、単にカメラを左右に向ける行為は「パン」というカメラワークとして区別されます。しかし、被写体自体に明確な「向き」が存在する場合、カメラをその被写体に対して意図的に角度をつけて捉えることは、水平方向においても「アングル」の概念があります。例えば、人物の横顔を捉える場合や、斜めに配置された被写体を正面から捉える場合などが該当します。この場合、「アングル」は、被写体の向きとカメラの向きの間の意図的なずれによって、特定の視覚効果や意味合いを生み出します。

<h1 class="font_0">カメラアングル</h1>

​【関連用語】

カメラアングルに付けられた名称


1. ハイアングル (High Angle) / たたく


被写体よりも高い位置から見下ろすアングル。



2. ローアングル (Low Angle) / あおり


被写体よりも低い位置から見上げるアングル。



3. アイレベルアングル (Eye-Level Angle)


カメラと被写体の目の高さがほぼ同じになるアングル。



4. 俯瞰 (Bird's-Eye View / Aerial Shot)


被写体の真上から見下ろすアングル。ドローン、航空撮影などにも用いられます。



5. ダッチアングル (Dutch Angle / Oblique Angle / Canted Angle)


カメラを左右に傾けたアングル。不安定さや心理的な緊張感を表現するのに使われます。

 

 

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