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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。

ダッチアングル

被写体に対してカメラを意図的に傾けて撮影する「撮影法」あるいは「構図法」を指します。(詳細は以下)

ダッチアングルを解説するイメージ(監修・神野富三)

1. 効果


非日常的な雰囲気

日常的なシーンを非日常的に見せることができる。


主観的な視点の存在

被写体を見ている“見る主体”の存在を、その映像(写真・絵)を見る人に意識させる。


不安定感や緊張感

緊張感や不安定な状況を表現できる。



2. 活用例


ニュース番組のヘッドラインなど

ニュースの重大性、速報性や緊迫感を強調


サスペンス・ホラー

隠れている視点、遺棄されたものからの視点等を演出


ダンス・アクション

激しい動きを表現する


ミュージックビデオ

独特な世界観を表現する



最近の話題

神聖な領域「カメラ前」とダッチアングル事件

TomizoJInno.jpeg

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


1. ドラマ映像とニュース映像で異なるダッチアングルの意味



ドラマ・映画での意味

  • 不安感や違和感の演出 - 心理的な不安定さや異常な状況を表現

  • 緊張感の創出 - サスペンスやホラーシーンで観客を不安にさせる

  • 混乱や狂気の表現 - キャラクターの精神状態の乱れを視覚化

  • 様式美 - スタイリッシュな演出として意図的に使用


ニュース映像での意味

  • 撮影の失敗や不手際 - カメラマンが急いで撮影したり、不安定な場所から撮影している

  • 混乱した現場状況 - 事故や災害の現場で三脚が使えない、まともに構える余裕がない

  • アマチュア撮影 - 一般市民が撮影した素材で、技術的な問題



2. ニュース番組のヘッドラインでのダッチアングルの意図



ダイナミズムと緊張感の演出 

静的なニュース映像ではなく、動きと勢いを感じさせる


視覚的インパクト 

視聴者の注意を引き「今から重要な情報が始まる」という期待感を高める


現代性・スピード感 

情報が素早く動く現代社会、リアルタイム性を象徴


エネルギッシュな印象 

番組の活気や取材の積極性をアピール


2025年の秋、このダッチアングルがSNSを賑わしましたが、上記の通りこれらは20世紀の映画、テレビ全盛期から日常的に使われてきた手法です。少なくともテレビや映像に関わって仕事をしてきた人は、このカメラワークが、言われるほど強い意図を持って行われているとは今も考えていません。

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