映像制作会社の選定基準としての「言語化能力」
- 神野富三

- 5 時間前
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ビジネスにおいて映像制作を外部委託する場合、制作者の「センス」は客観的評価にはなりません。そこで、発注側が注目すべき確実な指標となるのが、制作者の「言語化能力」です。
映像とは、視覚情報と聴覚情報が時系列で連続的に変化するものです。そのためその制作過程には無数とも言える「判断」があります。映像制作業務においては、その無数の判断の根拠を、適切な解像度で、適切なタイミングに、適切な言語で説明できるかが、クライアントとのコミュニケーションの純度を上げ、プロジェクトの成否を決定づけます。

1. 「安易な一般論」に依存しない説明
映像制作の現場では、しばしば「この色は安心感を与える」「このカット割りは今風だ」といった、一般論を引用した説明がなされます。しかし、真に実務的な言語化能力とは、そのような借り物のロジックではなく、目の前の素材に対して「なぜその選択をしたのか」を自身の視点で解析する力を指します。
それは属人的な能力ではありますが、自身の感覚を信じ、その時々の判断に対して嘘のない説明を尽くす姿勢があるか。この誠実さが、ビジネスにおける合意形成の土台となります。
2. 言語化による合意形成と、その限界の共有
制作者が自身の判断プロセスを言葉にする努力は、クライアントとの認識のズレを防ぐために不可欠です。
ただし、映像には言葉で説明しきれない領域があることも事実です。優れた制作者は、論理的に説明できる範囲と、最終的な微調整が必要な領域を明確に区別しています。この境界線をあいまいにせず、誠実に対話を行う制作者であれば、納品直前になって「期待していた効果が得られない」といった事態を避けることができます。
3. 映像の品位と目的達成の両立
映像制作において「クオリティ」という言葉は多義的です。単に表面的な映像の美しさ(品位)を指すのか、あるいは視聴者に狙い通りの行動を促す「効果」を指すのか。
言語化能力の高い制作者は、この二つを切り離して考えません。
「映像としての品位を保ちつつ、いかに目的とする効果を最大化するか」という問いに対し、具体的な手法と根拠を提示できるかどうかが、プロフェッショナルとしての指標となります。
結論:言葉の精度がプロジェクトの精度を決める
映像制作会社を選ぶ際は、提示された企画の華やかさだけでなく、担当者の「言葉の精度」に注目してください。
自らの判断に責任を持ち、感覚的な領域に対しても可能な限り言葉を尽くして説明しようとする姿勢。その積み重ねが、映像制作という「属人的」になりがちな業務を、信頼に足るビジネスへと変える標(しるべ)となります。
株式会社SynAppsの「名古屋映像制作研究室」が言語化する映像制作
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