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イーズイン・イーズアウト

画面内のオブジェクトやテキストの、アニメーションや動きを自然に見せるために、動きの開始時にはゆっくりと加速し(イーズイン)、終了時には徐々に減速して停止(イーズアウト)します。

現実の世界での物体の動きを考えると、多くの場合、突然最高速度に達したり、急に完全停止したりすることはありません。例えば、車を運転する時は、発進時にはゆっくりとアクセルを踏み、止まる時は徐々にブレーキをかけていきます。イーズイン・イーズアウトは、このような自然な加速と減速のパターンをデジタル上で再現する手法です。


映像編集ソフトでは、テキストやオブジェクトの移動、スケール変更、回転などの様々なアニメーション効果にイーズイン・イーズアウトを適用できます。例えば、画面上でテキストを左から右に移動させる場合、イーズイン・イーズアウトを使用すると、テキストは最初はゆっくりと動き始め、中間で最高速度に達し、終点に近づくにつれて自然に減速していきます。これにより、機械的で不自然な動きを避け、より洗練された印象的なアニメーション効果を作り出すことができます。



素人っぽいアニメーションの要因


昨今流行りのインフォグラフィック動画において、テキストやオブジェクトの動き(アニメーション)がどうもぎこちない、リズムが悪いと感じたら、たぶんこのイースインイーズアウトを制御していない場合です。


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執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


テロップやタイトルのアニメーションでは、文字が画面に入ってくる動き、画面から消える動きにイーズを適用することで、洗練された印象になります。等速のまま動くテロップは素人的に見えてしまいます。

ロゴアニメーションやグラフィック要素の動きでも同様です。企業ロゴが回転したり、拡大したりする際、イーズがないと機械的で安定感のない印象を与えます。

カメラワークのシミュレーション、例えばズームやパンの動きを編集で作る場合も、イーズを適用することで実際のカメラの動きに近づきます。

データビジュアライゼーションやインフォグラフィックスで、グラフが伸びる動きや数値が変化する表現にも、イーズを加えることで視認性と美しさが両立します。


現実的な適用方法

After EffectsやPremiere Pro、その他の編集ソフトには、イーズ機能が標準装備されています。キーフレームを設定した後、右クリックで「イージーイーズ」を選択するだけで適用できます。高度な調整も可能ですが、基本的な適用だけでも効果は絶大です。

重要なのは、「動きのあるすべての要素に、まずイーズを適用する」という習慣を持つことです。例外的に、意図的に機械的な動きを表現したい場合を除き、イーズイン・イーズアウトは映像制作の基本中の基本と言えます。

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イーズイン・イーズアウトを解説するイメージ(監修・神野富三)

​関連用語など

1. イージング(Easing)


動きの加速度変化を制御する概念の総称です。イーズイン・イーズアウトもこの一種です。



2. トゥイーニング(Tweening)


2つのキーフレーム間の中間的な動きを自動的に生成することを指します。「インビトゥイーニング」の略称です。



3. キーフレーム(Keyframe) 


アニメーションの開始点と終了点を定義する重要な位置を示すフレームのことです。



4. ベジェカーブ(Bezier Curve)


 イージングの動きを数学的に定義するための曲線で、アニメーションの速度変化をより細かく制御できます。



5. モーションカーブ(Motion Curve)


アニメーションの速度や加速度の変化を視覚的に表現したグラフのことで、動きの調整に使用されます。

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