動画・映像制作用語
【ローワーサード】
lowerthird
「ローワーサード」とは、画面の下3分の1に表示されるテロップや文字情報のことを指します。
Lower Third、つまり画面の下3分の1の領域は、画面に映る人や物の邪魔にならない位置でありながら、視聴者の視線が自然に集まりやすく、情報伝達に最適な場所とされています。
ローワーサードは、主に登場人物の名前や役職、場所、日時などの情報を簡潔に伝えるために使用されます。画面上辺に比べて、比較的文字量が多くても視聴者は不快に思わない傾向があるため、被写体や状況の説明が必要である場合、この領域が頻繁に利用されます。
制作者の誰もが頻繁に利用するため、共通した認識がしやすいこの用語が生まれたと考えられます。
ローワーサードの役割
情報伝達
登場人物の名前や役職、場所、日時などの情報を視聴者に伝える役割を果たします。
視覚的な訴求力向上
文字のフォントや色、デザインなどを工夫することで、視聴者の視線を惹きつけ、情報を効果的に伝えることができます。
番組の個性を表現
ローワーサードのデザインは、番組のジャンルやターゲット層に合わせて多様に変化します。これにより、番組の個性を視覚的に表現することができます。
場面転換
場面が変わるタイミングで、印象的なローワーサードを表示することで、視聴者の意識を切り替えることができます。
感情表現
文字の色やフォント、動きなどを工夫することで、登場人物の感情や状況を効果的に表現することができます。
モーショングラフィック化
近年、ローワーサードはモーショングラフィック化が進んでいます。Adobe社のAfter Effectsの普及に伴い、文字やグラフィックに動きを加え、視聴者の視線を惹きつけ、情報をスタイリッシュに伝えることができるためです。現在ネット上には、そうして創作されたLowe Thirdのモーショングラフィックテンプレートが、.aep や.mogrtgといったデータファイルで流通する市場が拡大しています。
【関連用語】
1. テロップ
映像画面上に表示される文字情報の総称です。番組名やコーナー名、出演者の名前、場所、日時など、様々な情報を伝えるために使用されます。テロップは、映像の内容を補足したり、視聴者の理解を助けたりする役割を果たします。
2. スーパー
映像画面上に文字や図形などを重ねて表示する手法のことです。テロップと同義と考えて差し支えありません。
3. 字幕
映像に表示される文字情報のうち、主に登場人物のセリフやナレーションを文字で書き起こしたものを指します。
4. キャプション
映像や画像に添えられる説明文のことです。
5. クレジット
映画やドラマ、テレビ番組などの制作に関わった人々の名前や役職を、映像の最後に表示するものです