動画・映像制作用語
【モノクロ】
monochrome
「モノクロ(モノクローム)」とは、もともとは美術の分野で「単色の」「一色の」という意味で使われていた言葉ですが、現在では写真、映画、テレビ、印刷など、様々な分野で「白黒」で表現することを指す言葉として使われるようになりました。
モノクロのクロは「黒」ではなく、元素記号Crで表される金属元素クローム(Chrome)のことです。
クローム色は、クロームの金属光沢に由来する、灰色がかった銀色のことを指しますが、クロームの化合物は様々な美しい色彩を示すことから、「chroma(クロマ)」はギリシャ語で「色」を意味します。
カメラや画像、映像編集ソフトの色調整機能「クロマ」はChromeに由来していてます。クロマは色の純粋さを表していて、色の鮮やかさ(彩度)を調整する機能です。クロマが高いほど色は鮮やかで、低いほど色はくすんだり、灰色に近づいたりします。
白黒でなくてもモノクロ写真
モノクロームの定義に従えば、白黒だけでなく、セピアやブルー、レッドなども含めた1色のみの濃淡、階調で表現された写真もモノクロ写真です。
【関連用語】
1. グレースケール
彩度を完全に失わせ、白黒の階調のみで表現された状態を指します。
2. セピア
ギリシャ語でコウイカを意味する「sepia(セピア)」に由来しています。
セピアとは、もともとコウイカの墨から作られた暗褐色の絵の具の名前でした。この絵の具は、19世紀頃まで描画によく使われていましたが、その後、写真技術の発展とともに、写真の現像にも使われるようになりました。
初期の白黒写真は、経年変化によって色が褪せやすく、茶褐色に変色することがありました。この変色した写真の色合いが、セピアの絵の具の色に似ていたことから、写真の色調を表す言葉としても「セピア」が使われるようになりました。
3. 色相(Hue)
赤、青、黄色など、色の種類を表します。
4. 彩度(Saturation/Chroma)
色の鮮やかさを表します。
5. 明度(Value/Brightness/Luminance)
色の明るさを表します。