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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。

彩度

色の鮮やかさや純粋さを表す尺度です。鮮やかな赤や青は彩度が高く、白やグレーは彩度が低いと言えます。彩度が高い色は目に強く印象を与え、低い色は落ち着いた印象を与えます。彩度の「純粋さ」とは、色がどれだけ他の色と混ざることなく、その色そのものであるか、という度合いを表す言葉です。

彩度を解説するイメージ(監修・神野富三)

例えば、鮮やかな赤や青は、他の色が混ざっていないため、彩度が高く、純粋な色と言えます。一方、パステルカラーのように白と色が混ざったような色合いは、彩度が低く、純粋さが少ないと言えます。


具体的に


鮮やかな原色


赤、青、黄などの鮮やかな原色は、他の色が混ざっていないため、彩度が高く、純粋な色と言えます。


中間色


緑や紫などは、二つの原色を混ぜてできる中間色です。原色ほど純粋ではなく、彩度はやや低くなります。


無彩色


白、黒、グレーなどは、色が全く含まれていない無彩色で、彩度が0です。

TomizoJInno.jpeg

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


iPhoneに代表される現代のデバイスは、一見して「映える」と感じさせるために、彩度を強調して表示する傾向があります。視聴者もその鮮明さに慣れているため、ビジネス映像においても「もっと鮮やかにしたい」という要望が出ることは自然な流れです。

しかし、ビジネス映像制作において彩度を安易に高めることは、ブランドの信頼性や製品の正確性を損なうリスクがあります。



1. 「誠実さ」と「品位」のトレードオフ


彩度が高い映像は、エネルギッシュで目を引く一方で、過剰になると「刺激」が強まり、ビジネスとしての落ち着きや知性が損なわれる場合があります。

彩度を上げすぎると、視聴者の目は惹きつけますが、同時に『宣伝感』や『誇張』を感じさせ、情報の信頼性を損なう恐れがあります。ブランドの品格を守るために、あえて落ち着いたトーンを維持する『適正な鮮やかさ』が必要です。



2. 「色再現」の正確性(CIと製品管理)


ビジネスにおいて、コーポレートカラーや製品の実際の色味は「約束」そのものです。

デバイス(iPhone等)が自動で盛る彩度は、時に製品本来の色を歪めてしまいます。BtoBや精密な製品紹介においては、演出としての鮮やかさよりも、実物に忠実な『正しい色』を優先することが、納品後のクレームやブランドイメージの毀損を防ぐことにつながります。



3. デバイスごとの「飽和」リスク


クライアントのiPhoneで見ると美しい彩度も、別のPCモニターやタブレットで見ると、色が潰れてディテールが消える(色飽和)ことがあります。

iPhoneは非常に表現力が高いですが、世の中のすべての視聴環境がそうではありません。彩度を攻めすぎると、特定のモニターでは色がベタ塗りのように潰れてしまい、質感(ディテール)が失われてしまいます。どんな環境でも質感が保たれる『マージン(余裕)』を持たせた設計が必要です。


iPhoneのようなパッと見の鮮やかさを目指すのではなく、『長く見続けても疲れず、かつ情報の確からしさが伝わる色設計』をベースにしましょう。その上で、重要な製品やロゴといったワンポイントにのみ、戦略的な鮮やかさを加えるのが最も効果的です。

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