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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。

明度

人間の視覚で感じる明るさの度合いを指します。物体から反射された光や、光源そのものの明るさなど、視覚情報における明るさの程度を数値や感覚的に表す尺度です。(詳細は以下)

明度を解説するイメージ(監修・神野富三)

映像がデジタル信号になった現在でいうと、RGBカラーで表現される画像では、赤・緑・青の各色チャンネルが0から255の範囲で明るさを持ち、これらの値の平均値や加重平均値などを計算することで、画像全体の明るさ(明度)を調整できます。グレースケール画像では、各ピクセルが単一の明るさの値(0:黒 - 255:白)を持つため、この値がそのまま明度となります。



明度が高い・低いとは?


明度が高い


白に近く、明るい印象です。


明度が低い


黒に近く、暗い印象です。

TomizoJInno.jpeg

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


映像編集における「明度」は、映像の文脈や使用しているソフトウェアによって指しているものが若干異なりますが、基本的には画像の各ピクセルの明るさの値を増減させる操作です。


厳密に言うと、色の表現方法(色空間)によって「明るさ」の定義が変わります。RGBは本来、明度という概念を持たない色空間です。明度はHSL(色相・彩度・明度)やHSV(色相・彩度・明度、HSBとも呼ばれる)といった色空間に変換して初めて定義されます。HSLではLの値、HSVではVの値を操作することで、白に近づけたり黒に近づけたりします。ソフトウェアが「明度調整」を行う場合、多くの場合、内部ではRGBからこれらの色空間に変換して処理しています。


映像編集でよく混同されるのが、明度・輝度・露出・ガンマの違いです。明度は全体を白方向または黒方向にスライドさせるイメージで、上げすぎると白飛びし、下げすぎると黒つぶれします。輝度(ルミナンス)は人間の視覚特性を加味した明るさの指標で、RGBを均等に扱わず緑を重視した加重平均で計算されます。露出はカメラの光量制御(シャッタースピード・絞り・ISO)に由来する概念で、映像編集ではその模倣として実装されています。明度が値を加算・減算するのに対し、露出は乗算的にスケールするため、白飛びや黒つぶれへの影響の仕方が異なります。ガンマは明暗の分布カーブを変える操作です。


実務的には「明度」というラベルがついていても、ソフトによって内部処理が異なることがあるため、波形モニターやヒストグラムを見ながら実際の階調変化を確認する習慣が重要です。

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