動画・映像制作用語
【コマーシャル】
commercial
「コマーシャル」は、Commercial Message の略称「CM」のこととして使われることがありますが、元来の英語で「Commercial」は、「商業的な」「営利的な」「業務上の」といった意味です。
「コマーシャル」が広告用語以外で使われる例
1. 経済・ビジネス用語
コマーシャルベース (Commercial base)
事業や活動が商業的に成り立つ、収益性があるという意味で使われます。「このプロジェクトをコマーシャルベースに乗せるには課題が多い」のように使います。
コマーシャルプロダクト (Commercial product)
販売を目的とした商業的な製品を指します。「これは研究開発段階のプロトタイプであり、まだコマーシャルプロダクトではない」のように使います。
コマーシャルローン (Commercial loan)
企業や事業者が事業資金などを調達するために金融機関から借り入れる融資を指します。「新規事業のためにコマーシャルローンを申し込んだ」のように使います。
コマーシャルペーパー (Commercial paper)
企業が短期の資金調達のために発行する無担保の約束手形を指します。金融市場で取引されます。
コマーシャルインボイス (Commercial invoice)
国際貿易において、輸出者が輸入者に対して発行する送り状(請求書)を指します。商品の明細や価格などが記載されています。
2. 法律・契約関係
コマーシャルコントラクト (Commercial contract)
商業取引に関する契約、業務契約を指します。「両社間でコマーシャルコントラクトを締結した」のように使います。
コマーシャルコード (Commercial code)
日本の商法(会社法を含む)のように、商業活動に関する法律を指すことがあります(ただし、日本の場合は主に「商法」や「会社法」という用語が用いられます)。
3. 産業・技術分野
コマーシャルユース (Commercial use)
商業目的での利用、業務利用を指します。「このソフトウェアは非営利目的での利用は無料だが、コマーシャルユースにはライセンスが必要だ」のように使います。
コマーシャルプラント (Commercial plant)
大量生産を行うための商業規模の工場や設備を指します。「試験プラントを経て、いよいよコマーシャルプラントの建設に入る」のように使います。
4. 日常会話(やや専門的な文脈で)
企業や組織内で、業務上の事柄を指して「これはコマーシャルな案件だ」のように使うことがあります。
「コマーシャル」は、広告や宣伝といった直接的な意味合いだけでなく、より広くビジネスや経済活動、業務に関連する様々な文脈で用いられます。

【関連用語】
1. キャンペーン (Campaign)
英語の元来の意味
軍事作戦における一連の活動、政治運動、組織的な活動など、広範囲にわたる計画的な活動を指します。
日本での使われ方
広告や販売促進における一定期間の集中的な活動を指すことがほとんどです。「夏のキャンペーン」「新製品発売キャンペーン」のように、期間や目的が明確に区切られたプロモーション活動を指すことが多いです。英語の元の意味よりも、期間と目的がより限定的に捉えられています。
2. アピール (Appeal)
英語の元来の意味
懇願する、訴える、控訴する、魅力があるなど、幅広い意味を持ちます。
日本での使われ方
商品やサービスの魅力や利点を強調して伝える、訴求するという意味で使われます。「商品の魅力をアピールする」「若者層にアピールするデザイン」のように、対象者に強く印象づけ、興味を持ってもらうための表現として用いられます。英語の「魅力がある」という意味合いが強調され、他動詞的な用法が中心となっています。
3. イメージ (Image)
英語の元来の意味
像、映像、心象、印象など、視覚的なものや心に浮かぶ像全般を指します。
日本での使われ方
商品や企業が持つ印象、ブランドイメージといった、社会的な認知や評価を指すことが多いです。「企業イメージの向上」「クリーンなイメージの製品」のように、抽象的な概念としての印象を指す用法が中心です。
4. インパクト (Impact)
英語の元来の意味
衝撃、影響、衝突など、強い影響を与えることを指します。
日本での使われ方
広告や表現が人々に与える強い印象や影響力を指すことが多いです。「インパクトのある広告」「キャッチコピーのインパクトが弱い」のように、人々の注意を引きつけ、記憶に残るような効果を意味する用法が強調されます。
5. ターゲット (Target)
英語の元来の意味
的、標的、目標など、狙いを定める対象を指します。
日本での使われ方
広告やマーケティングにおいて、特に狙いを定める顧客層や市場を指すことがほとんどです。「若い女性をターゲットにした商品」「ファミリー層をターゲットにする」のように、顧客層を特定する意味合いで限定的に使われます。