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フリーズ

映像技術における「フリーズ(freeze)」とは、映像データの1フレーム(ないしは1フィールド)を静止画として表示することです。(詳細は以下)

映像プレーヤー、ないしは映像編集機器やソフトを操作して、動画の一場面を一時停止して、その瞬間を静止画として表示することを言います。

ノンリニア編集ソフトでは、その場面を静止画データとして書き出し、タイムラインに載せ、Duration(時間の幅)を設定することで、静止した画像を連続的に表示させる(静止した映像の動画にする)ことができます。

インターレース方式については、リニア編集機においてはどちらか一方のフィールドが停止すると(=フィールドフリーズ)映像がブレたり、ちらついたりする現象が見られましたが、ノンリニア編集においては一般的に1フレームを表示するため、この現象は起きません。



フリーズ画像(静止画)にブラーが生じる原因



1. モーションブラー(被写体ブレ・手ブレ)

動画の各フレームに元々記録されている「ブレ」です。被写体が速く動いていたり、カメラが動いていたりする場合、シャッタースピードがその動きに対して遅いと、1フレームの中で被写体が移動した軌跡がブレとして写り込みます。


2. インターレース

特にテレビ放送用のフォーマット(例: 1080i)などで撮影された素材の場合、1フレームが2つの異なるタイミングで撮影された走査線(フィールド)から構成されています。動きのあるシーンでこのような映像から静止画を切り出すと、2つのフィールドのわずかな時間のズレが原因で、櫛(くし)状のノイズ(コーミング)が発生し、これがブレのように見えることがあります。


3. 動画の圧縮形式

一般的な動画ファイル(例: H.264/AVC, H.265/HEVC)は、データ量を抑えるためにフレーム間の差分を利用して圧縮されています(GOP:Group of Pictures)。GOPの中には、全ての情報を持つ「Iフレーム」と、前後のフレームとの差分情報しか持たない「Pフレーム」「Bフレーム」があります。

もしPフレームやBフレームを静止画として切り出そうとすると、編集ソフトは前後のフレーム情報から画像を再構築するため、画質が劣化し、ディテールが甘く(ブラーのように)見えることがあります。


4. 編集ソフトのプレビュー画質

タイムライン上でのスムーズな再生を優先するために、プレビュー画質を「フル画質」ではなく「1/2」や「1/4」に下げて表示していることがあります。この状態でスクリーンショットを撮ったり、プレビュー画面から直接静止画を作成したりすると、解像度の低い画像が生成されてしまいます。


​【関連記事】

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​【関連情報】

1. スティル(Stiil)


テープ編集を行う操作装置では、テープの走行をコントロールするジョグダイヤルというツマミに“still”というポジションがあり(多くの場合、ダイヤル中立位置で深く押し付ける)、テープを静止させてその時点の映像を静止画として表示させることができました。



2. ストップモーション(Stop Motion)


静止している物体を少しずつ動かしながら、その動きをコマ撮り(静止画の連続撮影)することで、あたかも物体が自ら動いているかのように見せる映像制作技法です。



3. デュレーション(Duration)


映像編集において、クリップやシーケンスなどの時間の長さを指す言葉です。



4. フレームレート(FPS)


1秒間に表示される静止画(フレーム)の枚数を表す単位です。FPSは「Frames Per Second」の略です。



5. スローモーション(Slow Motion)


撮影された時点での設定よりもフレームレートを減らすことで、映像をスローモーション(実際よりもゆっくりとした動き)で再生することができます。スローモーションを想定している場合は、撮影時にFPSを60以上のできるだけ大きくしておくことで、よりクリアで滑らかなスロー再生ができます。

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