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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。
タイムライン
映像編集ソフトにおいて、時間軸に沿って映像や音声を配置・編集する作業領域のことです。映像編集における中心的な作業場所であり、作品の時間的構造を管理・操作するためのインターフェースとして機能しています。
タイムラインは、水平方向に時間軸が左から右へと流れ、その上に複数の映像トラックや音声トラックが垂直方向に重なって配置されます。編集者はこのタイムライン上で、映像素材や音声素材を並べたり、長さを調整したり、トランジション(場面転換効果)を追加したりしながら、作品を組み立てていきます。
タイムラインは、まるで楽譜のように映像作品の全体像を可視化します。どの映像がいつ始まり、いつ終わるのか、音声とどう重なるのか、エフェクトがどこに適用されているのかなど、作品の時間的構造を一目で把握することができます。また、素材の追加や削除、順序の入れ替え、長さの調整なども、このタイムライン上で直感的に行うことができます。
タイムラインの役割
編集作業
映像や音声をカット、コピー、ペーストなどの編集を行う。
全体の構成
動画全体の構成を視覚的に確認する。
効果の追加
エフェクトやトランジションを追加する。
タイムラインの種類
マルチトラック
複数のトラックに分かれており、映像、音声、エフェクトなどをそれぞれ別のトラックに配置する。
シングルトラック
すべての要素を一つのトラックに配置する。
タイムラインの操作
ズーム
タイムラインを拡大・縮小して、詳細な編集を行う。
スナップ
オブジェクトをグリッドに合わせて正確に配置する。
マグネタイズ
オブジェクトを自動的にスナップさせる機能。
タイムラインは映像編集における中心的な作業場所であり、作品の時間的構造を管理・操作するためのインターフェースとして機能しています。

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。
映像制作会社としての視点
映像を創作する映像編集ソフトの操作において、主戦場になるのがタイムラインです。その作業の手元や画面を詳細に追わなくても、タイムラインの景色を一目見ると、その創作がどんな完成形を目指しているのかわかります。
タイムラインの景色が雄弁に語るもの
オーディオトラックの厚みと波形
言葉の「間」を詰め、情報の密度で圧倒しようとしているのか。あるいは、環境音や微かな残響に、言葉以上の重み(ペーソス)を託そうとしているのか。
ビデオトラックの積層と断片化
論理を補強するための図解やインサートを緻密に積み上げた「建築物」か。それとも、一つのショットを長く保持し、観客の視線を信じて委ねる「風景画」か。
エフェクトと調整レイヤーの配置
表面的な装飾に腐心しているのか。あるいは、全体の一貫したトーン(文脈)を整えることに心血を注いでいるのか。
タイムラインは創作者の頭の中であり、自分勝手に道具を並べ、他人を寄せつけない迷宮の工房でもあります。
