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動画・映像制作用語辞典 | 名古屋映像制作研究室

メディアリテラシー

「メディアリテラシー」とは、情報が溢れる現代社会において、情報を適切に理解し、評価し、活用する能力のことです。

単に情報を読み書きする能力だけでなく、情報の背景にある意図や偏りを理解し、批判的に分析する能力も含まれます。



1. 情報の正確性を見極める能力


情報源の信頼性を評価し、事実と意見を区別することが重要です。



2. 情報の偏りを理解する能力です。


情報は発信者の意図や立場によって偏ることがあるため、多角的な視点から情報を検討する必要があります。また、情報の意図を理解することも重要です。情報発信者がどのような目的で情報を発信しているのかを理解することで、情報の受け止め方が変わってきます。



3. メディアの特性を理解する能力も含まれます。


新聞、テレビ、インターネットなど、メディアの種類によって情報伝達の仕組みや特性が異なるため、それぞれのメディアの特性を理解することが重要です。



4. 情報を活用し、発信する能力も重要です。


必要な情報を効率的に検索し、適切に活用するだけでなく、情報を発信する際には、著作権やプライバシー、名誉毀損などの情報倫理に関する知識を持つことが求められます。


現代社会では、インターネットやSNSの普及により、誰もが情報を発信・受信できる時代になりました。しかし、情報が氾濫する中で、誤った情報や偏った情報も多く存在します。メディアリテラシーを身につけることで、情報を正しく理解し、誤情報に惑わされずに、情報発信者の意図を理解し、情報に主体的に向き合い、情報を適切に活用し、社会生活や学習に役立て、情報発信者としての責任を持ち、健全な情報社会の発展に貢献したいものです。

<h1 class="font_0">メディアリテラシー</h1>

​【関連用語】

新潟大学大准教授 後藤康志氏の研究論文が参考になり、私の考え方に非常に近い見方をされていますので、少し要約して紹介します。

氏はメディア・リテラシーを単なる情報操作能力ではなく、態度やメディアに対する知覚を含む包括的な概念として捉えます。デジタルメディアが普及した現代において、メディア・リテラシーは「どう生きたいのか」という個人の生き方に関わる重要な能力であると考えられます。


メディア・リテラシーの発達と構造に関する研究(2006年 新潟大学大学院現代社会文化研究科 後藤康志)



リテラシーの語源と歴史的変遷


リテラシーの語源は、ラテン語の「Litteratus」(学ばれた人、教養のある人)に由来します。

佐藤学の研究によると、19世紀後半から「literacy」は「学校で教授される『共通教養』としての『読み書き能力』」を意味するようになり、現代的な意味での使用は120年ほどの歴史を持つことが示唆されています。



リテラシーの意味の拡張


リテラシーは、「高度な教養」から「読み書き能力」へと意味を変化させながら、現代では「コンピュータ・リテラシー」のように、特定の領域における知識や能力を指す言葉として広く使われています。



リテラシー概念の問題点


論文では、能力としてのリテラシーが「獲得すべき普遍的な能力」として、学び手の外部に客観的に存在するかのように捉えられている点を問題視しています。あたかも、個人の生き方とは無関係に「こうあるべき」というリテラシーが存在し、人々はそれを受容しなければならないかのような風潮があることを指摘しています。

しかし、リテラシーは本来、個人の生き方と深く関わるものであり、その人の生き方や価値観によって解釈や活用方法が異なるはずです。論文では、リテラシーを「生き方」と結びつけて再定義する必要性を主張しています。



リテラシーと生き方


リテラシーは、単なる知識や能力ではなく、個人の生き方や価値観と深く結びついた概念として捉えるべきです。例えば、メディア・リテラシーは、単にメディアを操作する能力ではなく、メディアを通してどのように生きるかという個人の選択に関わるものです。



 

 

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