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映像制作を発注する企業担当者のための用語解説です。

VFX(ブイエフエックス)

Visual Effectsの略で、日本語では「視覚効果」と訳されます。映画やドラマ、アニメーションなど、映像作品において、現実には存在しないものをコンピュータグラフィックス(CG)などの技術を用いて作り出し、映像に組み込むことで、より豊かな表現を実現する技術です。

VFX(ブイエフエックス)を解説するイメージ(監修・神野富三)

VFXの主な技術


3DCG

3次元のコンピュータグラフィックスで、キャラクターや物体、空間などを作り出す技術です。


合成

実写映像とCG映像を合成し、一つの映像にする技術です。


モーションキャプチャー

人間の動きをセンサーで捉え、CGキャラクターに反映させる技術です。


マッチムーブ

実写映像にCGをぴったりと重ね合わせる技術です。




VFXが使われる場面


映画・ドラマ

特撮シーン(怪獣、爆発など)、CGキャラクター、背景合成など


アニメーション

3DCGアニメーション、背景合成、特殊効果など


ゲーム

ゲーム内のキャラクター、背景、エフェクトなど


CM

商品のPRのための特殊効果、仮想空間の構築など




VFXを使う理由


表現の自由度

現実では不可能な表現も実現できます。


リアリティの向上

実写映像とCGを組み合わせることで、よりリアルな映像を作り出すことができます。


コスト削減

実物の大道具やセットを作るよりもコストを抑えることができます。


安全性の確保

危険なスタントシーンなどをCGで再現することで、安全性を確保できます。




VFXへのハードル


高コスト

高度な技術と専門的な知識が必要となるため、コストがかかります。


制作期間

複雑なVFX映像は、制作に時間がかかる場合があります。


技術の進歩

技術が常に進化するため、最新の技術を習得する必要があります。

TomizoJInno.jpeg

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。

映像制作会社としての視点


漠然としたVFXという用語


VFXとは本来、実写映像に対して撮影後の工程で視覚効果を加える専門技術の総称です。合成、不要物の除去、背景の拡張、CGの統合など、工程ごとに明確な役割と専門性があり、映画やドラマの制作現場では職種としても厳密に分かれています。


しかし制作管理やクライアントとの会話場面では、これらの工程が細かく区別されることは少なく、「VFXで処理してください」といった、やや曖昧で包括的な言い回しが使われがちです。その結果、モーショングラフィックスや単純な合成、場合によっては単なる画像加工までが「VFX」とひとまとめに呼ばれることもあります。本来は工程と技術の集合体であるはずのVFXが、現場では便利な“後処理全般”を指す言葉へと変質しています。


演出部(ディレクター、AD)やポストプロダクションの立場では、「この絵をどうやって成立させるか」は具体的な技術選択と工程設計の問題であり、どこまでが現実的で、どこからがコストや時間の壁になるのかを、自身の知識と判断で行う必要があります。


一方で、クライアントやスポンサーと直接やり取りをする制作部の立場では、「VFX」という言葉は、完成形のイメージを指す便利なラベルとして使われがちです。そこでは、「どう作るか」よりも「どう見えるか」「実現できるかどうか」が関心の中心になり、具体的な実装方法は、どこか他人事として専門スタッフに委ねられます。


こうした立場による温度差が、「VFX」という言葉を、現場では技術用語でありながら、同時に曖昧な要望を包み込む便利な言い回しにもしている理由です。

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