動画・映像制作用語
【キャノンコネクター】
canonconnecter
「キャノンコネクター」は、通称「キャノン」とも呼ばれる、プロ用の音響機器や映像機器で使用される、丸型の多極コネクターのことです。
XLRコネクターとも呼ばれ、1950年台にアメリカのCannon Electric社(現在のITT Cannon社)によって開発されました。
このコネクターは、当初航空機無線用のコネクターとして設計されましたが、その堅牢な構造とバランス伝送に適していることから、オーディオ業界で急速に普及しました。現在では、多くのメーカーがXLR互換のコネクターを製造しており、プロフェッショナルオーディオや映像機器の分野で標準的なコネクターとして広く使用されています。
プロの現場では、映像機器や音響機器を繋ぐケーブルの接続は確実かつ、スピーディーな脱着が求められるため、このコネクターはその定番として信頼されています。そのため、コネクター部分がキャノンでない機器は、民生用との認識があります。
業界や現場にもよると思いますが、私が育った現場ではその型番から、オスを「12C」メスを「11C」と呼んでいました。

【関連用語】
音響・映像機器関連
1. フォーンコネクター (TRS/TS)
ヘッドホン、楽器、オーディオ機器のラインレベル接続などに使用される、プラグの先端形状が円筒形のコネクターです。日本では「標準ジャック」とも呼ばれることがあります。
TS (Tip-Sleeve): モノラル信号用(アンバランス)。
TRS (Tip-Ring-Sleeve): ステレオ信号またはバランス信号用。
2. RCA (ピンプラグ)
アナログオーディオやコンポジットビデオ信号の接続に広く使われる、赤白黄色のケーブルでおなじみのコネクターです。民生用機器でよく見られます。
3. BNCコネクター
無線周波数信号や映像信号(SDI、HD-SDIなど)の伝送によく用いられる、同軸ケーブル用のロッキング機構付きコネクターです。放送機器や監視カメラなどで使用されます。
4. Speakonコネクター
プロ用のPAスピーカーとパワーアンプの接続に特化した、大電流に対応できるツイストロック機構付きコネクターです。
デジタル接続関連
1. USB (Universal Serial Bus)
パソコンと周辺機器(オーディオインターフェース、MIDIコントローラー、ストレージなど)の接続に広く使用される、汎用性の高いコネクターです。Type-A、Type-B、Mini-B、Micro-B、そして近年普及しているType-Cなど、様々な形状があります。
2. HDMI (High-Definition Multimedia Interface)
デジタル映像と音声を同時に伝送できるコネクターで、テレビ、モニター、ゲーム機、Blu-rayプレーヤーなどで広く使用されています。
3. DisplayPort
パソコンとディスプレイ間のデジタル映像・音声伝送に使用されるコネクターで、HDMIと同様の機能を持っています。
4. Ethernet (RJ-45)
LAN(Local Area Network)接続に使用される、8極のコネクターです。ネットワークオーディオ機器などでも使用されます。
5. MIDI (Musical Instrument Digital Interface)
電子楽器間で演奏情報などをやり取りするために使用される、5ピンのDINコネクターです。
その他
1. DINコネクター
MIDIの他、古いオーディオ機器や電源供給など、様々な用途で使用されるコネクターです。ピン数や形状が複数あります。
2. ミニプラグ (3.5mmステレオミニ)
ポータブルオーディオプレーヤーやスマートフォンのヘッドホン端子として広く使われています。
マイクロプラグ (2.5mmステレオミニ)
一部の小型オーディオ機器で使用されています。