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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。
けつかっちん
今の現場の次に、時間の余裕なく仕事が入っているときに「私、けつかっちんなの」と言います。「けつかっちん」という言葉は元々映画の現場で使われていた用語で、撮影の際、スタート時にカチンコを鳴らせない場合、カット後にカチンコを逆さにして鳴らすことを「ケツカッチン」と言いました。
収録に臨むタレントのスケジュールがタイトで、次の現場の入り時間が現在の現場が終わる時間と隣接しているため、今の収録を必ず時間内に終わらせたいような時に「⚪︎⚪︎さんは、ケツカッチンなので・・・」と言います。お尻の時間が決まっているという意味です。
しかし、現在では広く一般的な仕事の場面でも使用されているようです。
例えば、「今日の締め切り案件が終わったと思ったら、明日の案件もけつカッチンで...」というように、次々と余裕のない締め切りの仕事が続く状況を表現するために使われます。また、「私、今月ずっとけつカッチンなの」というように、個人の多忙な状態や切迫した業務状況を表現する際にも使用されます。
単に一つの締め切りに対する切迫した状況だけでなく、続けざまに余裕のない仕事をこなさなければならない状態も表現できる言葉として、ビジネスシーンで広く使われるようになっているようです。

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。
映像制作会社としての視点
原則的に「けつかっちん」はパワハラ性を秘めた業界用語ですので、現代では使わないのがいちばんです。そして、もし使用する場合は業界常識の中でのルールに則って使用しないと痛い目に遭います。
主張してはいけない(ことになっている)人
若手・新人・下請け業者
目上の人やクライアントが熱心にディレクションしている最中に、「自分、次があるので(けつカッチンなんで)」と言うのは、「あなたの仕事より次の予定が大事です」と宣言するようなものです。「生意気だ」「やる気がない」と見なされる典型的なパターンです。
トラブルの原因を作った当事者
自分のミスで撮影が押し、スタッフ全員が必死にリカバーしている最中に「僕、けつカッチンなんで帰ります」と言うのは御法度です。周囲の反感を買うだけでなく、プロとしての信頼を完全に失います。
「待ち」の姿勢の演者・スタッフ
現場が巻いている(予定より早く進んでいる)のに、自分勝手な都合(遊びの予定など)で「けつカッチン」を主張するのは避けましょう。
