動画・映像制作用語
【モンタージュ】
montage
モンタージュとは、映像編集法(つなぎ)の重要な概念で、複数の短いショットを連続して繋ぎ合わせ、ある概念や感情を表現する編集技法です。時間の経過、感情の変遷、アイデアの連想などを視覚的に表現することができます。
単に映像を繋ぎ合わせるだけでなく、映像の順番、長さ、音響などを巧みに組み合わせることで、視聴者に様々な印象を与えることができます。説明をするととても抽象的で難解な概念のように聞こえますが、この概念を直感的に理解でき、実践できれば、たぶん映像編集は格段に楽しくなるはずです。
モンタージュの役割と効果
時間の圧縮や拡大: 長い時間を短く表現したり、逆に短い時間を長く感じさせたりすることができます。
感情の表現: 喜怒哀楽など、様々な感情を視覚的に表現できます。
アイデアの連想: 異なる映像を組み合わせることで、新たなアイデアや概念を生み出すことができます。
物語の展開: ストーリーの展開を加速させたり、特定の場面に焦点を当てたりすることができます。
視聴者の関心を引く: 変化に富んだ映像で、視聴者の注意を引きつけ、物語に引き込むことができます。
具体的には・・・
モンタージュの基礎知識 | 映画やテレビで使われる映像編集の技法

【関連用語】
1. クロスカッティング
異なる場所や時間で同時に進行している複数の出来事を交互に切り替えて表現する技法です。緊張感や展開の盛り上がりを演出する際によく使用されます。例えば、追う側と追われる側のシーンを交互に見せることで、スリルを高めることができます。
2. ジャンプカット
時間や空間の連続性を意図的に断ち切り、同じような構図で撮影された映像を不連続につなぎ合わせる技法です。時間の経過や心理的な不安定さを表現する際に効果的です。フランスのヌーヴェルヴァーグ映画で多用され、現代では若者向けのYouTube動画でもよく見られます。
3. マッチカット
視覚的に類似した要素を持つショット同士をつなぎ合わせる技法です。形、動き、色などの共通点を利用して、異なるシーンをスムーズにつなぎます。キューブリックの『2001年宇宙の旅』での、骨から宇宙船への切り替えは有名な例です。
4. フェード
映像を徐々に明るく(フェードイン)したり、暗く(フェードアウト)したりする技法です。シーンの開始や終了、大きな時間経過を表現する際によく使用されます。また、クロスフェードという、二つの映像を重ねながら切り替える手法もあります。
5. カットアウェイ
主要なアクションから一時的に離れて、関連する別の映像を挿入する技法です。登場人物の回想や、同時に起きている別の出来事、あるいは状況説明のための映像として使用されます。例えば、人物の表情から、その人が見ている対象へと切り替えるような使い方をします。