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動画・映像制作用語辞典 | 名古屋映像制作研究室

ログ作業

ログ作業とは、映像制作において、撮影された素材を整理し、編集作業にスムーズに移行するための準備段階を指します。具体的には、撮影された映像にタイムコードやシーン番号などの情報を付与し、簡単なメモやコメントを記録する作業のことを言います。

ログ作業の目的


素材の整理

大量の映像素材の中から、必要なシーンを素早く探し出します。
シーンの内容や特徴を把握し、編集の効率化を図ります。

コミュニケーションの円滑化

スタッフ間でシーンの内容や意図を共有し、誤解を防ぎます。
監督クライアントに、撮影された素材のイメージを伝えます。

編集作業の効率化

編集者が、素材のどこに何があるのかを把握し、スムーズに編集作業を進めることができます。

記録の保存

撮影時の状況や意図などを記録しておくことで、後から振り返る際に役立ちます。


ログ作業の手順


映像の確認

撮影された映像を順に再生し、各シーンの内容を確認します。


タイムコードの記録

各シーンの開始と終了のタイムコードを記録します。


シーン番号の付与

各シーンに番号を付け、シーン名を記録します。


メモの記録

各シーンについてのコメントや、編集に関する指示などを記録します。


ログシートの作成

記録した情報をログシートにまとめます。




ログ作業に使うツール


専用ソフト

ログ編集専用のソフトウェアを使用すると、効率的に作業を進めることができます。


スプレッドシート

Excelなどのスプレッドシートでも、ログシートを作成することができます。


動画編集ソフト

一部の動画編集ソフトには、ログ機能が搭載されているものもあります。



ログ作業の重要性


ログ作業は、映像制作において非常に重要な作業です。特に、大規模なプロジェクトや複数のカメラで撮影する場合には、ログ編集を行うことで、後の編集作業がスムーズに進みます。

<h1 class="font_0">ログ作業</h1>

​【関連用語】

1. ショットリスト (Shot List)


撮影された各ショットの詳細情報を時系列で記録したリストです。タイムコード、シーン番号、ショットの種類(ワイド、クローズアップなど)、カメラの設定(レンズ、フィルター、露出など)、撮影時の注意点や問題点などが記録されます。編集者はこのリストを参考に、必要な素材を効率的に見つけ出すことができます。また、監督プロデューサーによる素材の評価(OK/NGの判断)も記録され、編集作業の指針となります。デジタル化により、専用のログソフトウェアやデータベースを使用することが一般的になっていますが、現場での素早い記録のため、手書きのログシートも併用されています。



2. メタデータスクリプト (Metadata Script)


撮影素材に付加される詳細な情報を体系的に記録したドキュメントです。基本的な技術情報に加え、シーンの内容、出演者の動き、セリフの正確性、小道具の配置など、編集やポストプロダクションに必要な情報を網羅します。また、著作権情報、使用許諾条件、音楽情報なども含まれ、完成後の権利処理や二次利用の際の重要な参照資料となります。最近では、音声認識技術を活用した自動書き起こしや、AIによる場面分析なども活用されていますが、人間による詳細な観察と記録は依然として重要です。



3. サブクリップ (Subclip)


長い撮影素材から、使用する可能性の高い部分を切り出して管理する単位です。ログ作業の過程で、有用なシーンを素早く取り出し、個別のクリップとして保存します。これにより、編集作業の効率が大幅に向上し、素材の整理も容易になります。サブクリップには独自のメタデータを付加することができ、元の素材との関連付けも維持されます。特にドキュメンタリーや長時間のインタビュー映像では、重要なコメントや瞬間を効率的に抽出するために不可欠な作業となっています。最新の編集ソフトウェアでは、マーカー情報を基に自動的にサブクリップを生成する機能も実装されています。



4. コメントタグ (Comment Tag)


素材の特定の時点や区間に付加される注釈や指示を指します。技術的な問題点、優れた演技の瞬間、音声の乱れ、追加作業の必要性など、様々な情報をタイムコードと共に記録します。これらのタグは編集チームで共有され、作業の優先順位付けや、問題箇所の特定に活用されます。複数の制作スタッフが同時に作業する環境では、タグによるコミュニケーションが効率的な制作進行を支えます。クラウドベースの制作システムでは、リアルタイムでのタグの追加や更新、関係者への通知機能なども実装されています。



5. トランスクリプト (Transcript)


撮影素材の音声内容を文字起こしした記録です。インタビューやドキュメンタリー素材では、発言内容を正確に記録し、キーワードやテーマごとに整理することで、編集作業の効率化を図ります。また、字幕制作や翻訳の基礎資料としても活用されます。最近では、AI音声認識技術を活用した自動文字起こしサービスも普及していますが、専門用語や固有名詞、話者の識別などでは、人による確認と修正が必要です。タイムコードと連動したトランスクリプトにより、発言内容からの素材検索や、内容に基づいた編集作業が可能になります。

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