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映像制作を発注する企業担当者のための用語解説です。
テレコ
ふたつのものやことを入れ替えること、入れ替わっていること、あるいは交互に繰り返すことを言います。「テープレコーダー」を略した、放送業界の慣用句が社会に広がったものだという理解は、どうやら思い違いのようです。
テープレコーダーを見たことはありますか?
それもカセットではなくオープンリールを知る人は今では少なくなったことでしょう。その仕組みは、テープが巻かれたリールを左側の回転軸に取り付け、右側には空の巻き取り用リールを取り付けます。左側リールからテープの先端を引き出し、磁気を記録・再生・消去するヘッドに磁気側の面があたるようにスリットを通し、右側のカラリールにテープの先端を差し込み、反時計回りに2-3回転ほど巻き付けます。録音されたテープであれば、再生ボタンを押せば(レバーを回せば)音声が再生されます。

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。
映像制作会社としての視点
テレコは逆回転させること!?
右側の巻取りリールにある程度テープが溜まった状態で、二つのリールを外し(この時、露出したテープを傷めないよう注意が必要)、そっくりそのまま裏返し、左右のリールを入れ替え、先ほどと同様にセットして再生すれば、音声が逆回転(まさに?)で聞こえることはおわかりいただけると思います。
アナログ時代に放送業界に居た人であれば、「テレコ」という言葉がいかにも左右を入れ替えるイメージとして脳裏に定着しているのではないでしょうか。
しかし「テレコ」という表現は、日本社会のさまざまな場面で使用されているようです。
関西地方を中心に、入れ違い、食い違い、あべこべ、逆などの意味を持つ言葉として使用されています。
物流業界では、間違ってふたつの納入先が入れ替わった場合に「テレコ出荷」と呼ばれます
繊維業界では、「針抜きゴム編み」の一種で、リブのあぜが表裏に互い違いに出ることを言うそうです。
歌舞伎では、ふたつの演目を交互に上演することを「てれこ」と言うそうです。
放送(映像)業界用語ではないみたい
ことほど左様に、テレコは一般社会で広く使われていますが、その語源は「手を加える」という意味の「手入れ」に、接尾語の「こ」がくっついた「手入れこ」が、次第に「てれこ」に変化していったという説や、「人の手(て)を入れて交互(こうご)にする」の略語という説があり、歌舞伎の「てれこ」をはじめ、テープレーコーダーが発明される以前からあった言葉のようですので、「テレコ=テープレーコーダー略語説」は思い違いのようです。
