動画・映像制作用語
【クリップ】
clip
「クリップ(Clip)」とは、映像関係の用語としては映像や音声、画像などの素材の断片を指します。
一般的にも、ミュージックビデオや短編映像コンテンツを指して「クリップ」と呼ばれることがあります。
編集ソフトのインターフェース
多くの動画編集ソフトでは、タイムライン上に配置された個々の映像や音声の素材を「クリップ」と呼びます。これらのクリップを並べたり、長さを調整したり、エフェクトをかけたりすることで、最終的な映像作品が作られます。
素材の管理
編集で使用する前の映像、音声、画像などの素材は、プロジェクト内の「クリップ」として管理されます。
イン点・アウト点の設定
素材の一部分だけを使用したい場合に、開始点(イン点)と終了点(アウト点)を設定し、その区間を一つの「クリップ」として扱います。
ビデオクリップ (Video Clip)
これは、音楽プロモーションビデオや、映画・テレビ番組の一部分を指す言葉としても一般的に使われます。インターネット上で共有される短い動画などもビデオクリップと呼ばれることがあります。
クリップボード
オペレーティングシステムやアプリケーションによっては、一時的にコピーした映像や画像などのデータを「クリップボード」に保存し、別の場所に貼り付ける機能があります。この場合も、コピーされたデータは「クリップ」と呼ばれることがあります。
クリッピング (Clipping)
音響や映像の分野では、信号のレベルが上限を超えてしまい、波形のピークが削られて歪んでしまう現象を「クリッピング」と呼びます。これは意図しないノイズや画質の劣化につながるため、注意が必要です。

【関連用語】
1. シーケンス
動画編集において複数のクリップを時間軸に沿って並べた映像の流れ全体を指します。編集ソフトではタイムライン上に配置され、映像と音声のクリップ、エフェクト、トランジションなどを含み、最終的な作品の構成単位となります。複数のシーケンスを組み合わせて長い映像作品を構築することもあります。
2. フッテージ
カメラで撮影された未編集の生の映像素材のことです。編集前の原材料となる映像で、カット、トリム、エフェクト適用などの加工がまだ施されていない状態を指します。ドキュメンタリーや映画制作では「素材映像」として重要な価値を持ち、アーカイブフッテージとして保存・活用されることもあります。
3. トリム
動画編集でクリップの不要な部分を削除し、必要な部分だけを残す操作のことです。クリップの始点(イン点)や終点(アウト点)を調整して理想の長さに整える基本的な編集技術で、映像のテンポやリズム、全体の尺を整えるために欠かせません。正確なトリミングが編集の質を左右します。
4. スプリット/分割
一つの連続したクリップを複数の独立したクリップに分ける編集操作です。分割したい正確な時点にプレイヘッドを配置し、スプリット機能を実行することで、その位置でクリップが2つに分かれます。エフェクトの追加やトランジションの設定など、映像の一部だけに変更を加えたい場合に活用されます。
5. スニペット
映像、音声、プログラミングコードなどから切り出された小さな断片を指します。再利用可能な短いコード片、短い動画クリップ、音声の一部など、完全な作品ではなく一部分を表します。編集作業の効率化や素材の再利用のために保存・管理され、素早く挿入できる便利な小さな素材として活用されます。