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動画・映像制作用語

【操演】

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「操演」とは、映画やテレビドラマ制作の現場において、カメラに映る演出要素の中で、自律的に芝居ができない物を、遠隔的に操作して、ないしは自動的にアクションを起こす仕事のことです。

通常では撮影が困難なシーンや、視覚的なインパクトを与えるシーンを、特殊な技術を用いて作り出す専門職です。雨や雪を降らせたり、いわゆる「特撮」のための技術的なサポートまでする幅広い仕事です。



アクションを制御する


例えば、役者、動物タレントなどは、自律的に芝居をします。またロケ場所やセットに置かれた大道具、小道具、装飾具なども、そこにあるだけで役を果たしています。

これらに対して、誰かが支えたり、コントロールしないと芝居にならない(自律的でない)演技やカメラワーク、自然現象などの撮影について、それを実現するための道具を使い、ときには道具を考案して、演出意図に合わせたシーンの撮影を実現するのが「操演」の役目です。

例えば、「仏壇に置かれた燭台が役者のセリフをきっかけにガタガタ動く」、というような場合、このガタガタした動きを、その仕掛けがカメラに映らない方法で実現します。



おもしろがる職人


制作部、演出部、撮影部、照明部のスタッフでは実現できない技術的な課題を、なんとかするのが操演です。監督や助監督からの無理難題を解決することに喜びを感じる人が数多くいます。

近年はVFX技術との協業が重要な職務になっているため、映像制作技術・3DCG制作技術ついての知見も求められます。




具体的な業務例


  • 爆発シーン、炎のシーン、水中のシーン、風や雨や雪のシーン、化学実験

  • ミニチュア模型を使った特撮シーン

  • 操り人形のシーン

  • ワイヤーアクションや特殊なスタントシーン

  • CGと合成する為のクロマキー合成舞台の準備

  • モーションコントロール、モーショントラッキングのための機材の準備、操作

  • ほか


操演を依頼する場合は、専門分野を持った業者も多いため、できるだけ具体的な演出計画をたて、その分野に強い操演業者に相談しましょう。

大都市圏以外では操演を専門にしている業者は数少ないので、美術セットの大工さんや大道具・小道具やさん、特機レンタル店などが操演を兼ねているのが実態です。

操演

​【関連用語】

1. GRIP(グリップ)


撮影機材の設置や移動をサポートする専門チーム。カメラや照明の安定性を確保するために、足場の設置やカメラカーへの固定を行い、クレーンやドリー、カメラカーなどの大型機材を操作する。



2 . 特機(特殊機材)


通常の撮影では得られない映像を可能にする特殊な撮影機材。クレーン、ドリー、水中カメラ、空撮用ドローンなど、特殊な撮影を可能にする機材全般を指す。



3. 特撮(特殊撮影)


現実には存在しない映像を作り出す撮影技術。ミニチュアやCG、合成技術などを駆使し、怪獣映画やSF映画などで多用される。視覚効果を高める。



4. ワイヤーアクション


ワイヤーを使って俳優を吊り上げ、空中でのアクションや動きを演出する技術。アクション映画や時代劇などで、ダイナミックな動きを表現するために用いられる。



5. モーションコントロール


コンピューター制御でカメラの動きを正確に再現する技術。CGとの合成や、同じ動きを繰り返す撮影などに用いられる。精密なカメラワークが求められる場面で活躍する。

 

 

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