動画・映像制作用語
【2DCG】
twodimensionscg
「2DCG(ツーディーシージー)」とは、CGの中でも、特に平面的な表現に特化したものです。
縦(高さ)と横(幅)の二つの次元のみで構成される画像をコンピュータ上で生成、加工、表現する技術、またはそのようにして作られた画像や映像を指します。
手描きのイラストをデジタル化したものと考えると理解しやすいでしょう。デジタルイラストレーションのように一枚の絵として完成させるものから、複数の静止画を連続して表示することで動きを生み出すアニメーション、そしてゲームのキャラクターや背景、ウェブサイトのアイコンやイラストなど、様々な形で私たちの目に触れます。
2DCGの制作には、ラスターグラフィックソフト(ピクセル単位で色情報を扱う)やベクターグラフィックソフト(数式に基づいて図形を扱う)といった専用のソフトウェアが用いられ、それぞれ異なる特性を持っています。
ラスターグラフィックは、滑らかな色の変化や繊細なタッチを表現するのに適しており、写真加工や手描き風のイラスト制作で力を発揮します。一方、ベクターグラフィックは、拡大・縮小しても画質が劣化しないため、ロゴやイラスト、図形などの制作に適しています。
2DCGは、3DCGに比べて比較的シンプルな制作工程で、独特の温かみや親しみやすさを表現できるため、幅広い分野で活用されています。

【関連用語】
1. CG
コンピュータを用いて、画像や映像などの視覚情報を生成、加工、表現する技術の総称です。アナログな手法とは異なり、デジタル処理によって視覚的なコンテンツを生み出し、静止画から動画、インタラクティブな3Dモデル、VR/ARまで、幅広い表現を可能にします。CG技術はハードウェア、ソフトウェア、人間の知識と創造性によって支えられ、エンターテインメント、デザイン、建築、医療など、現代社会の様々な分野で重要な役割を果たしています。
2. 2Dアニメーション
必ずしもCGで描いたイラストや図表でなくても、それを2次元的に動かせば「2Dアニメーション」と言います。2DCG技術を応用し、連続するわずかに異なる絵を高速で切り替えることで動きを生み出しこともできます。デジタル化により、彩色や修正、カメラワーク、特殊効果などが効率化され、映画、テレビアニメ、ゲーム、ミュージックビデオといったエンターテインメント分野だけでなく、教育コンテンツやプロモーションビデオなど情報伝達の手段としても広く活用されています。
3. 3DCG
コンピュータ上に仮想的な三次元空間を構築し、立体的なオブジェクトを生成、配置、加工、レンダリングする技術です。これに動きをつけたアニメーションを含めて3DCGと言うこともあります。縦、横、奥行きの三次元を持つため、よりリアルで臨場感のある表現が可能となり、映画やゲームのリアルなキャラクターや背景、建築物の完成予想図、工業製品のデザインなどに不可欠です。VR/ARの基盤技術としても重要な役割を担っています。
4. 3Dアニメーション
3DCG技術を用いて、仮想的な三次元空間内の立体的なオブジェクトに動きを与えるものです。デジタルな骨格(ボーン)を操作したり、物理演算エンジンを利用したりすることで、滑らかで自然な動きや現実世界の物理法則に基づいた動きを表現できます。映画、ゲームの特殊効果、最新のビデオゲームなどエンターテインメント分野で圧倒的な存在感を示し、近年では建築 visualizationや製品プロモーションなど、幅広い分野で活用が進んでいます。