採用動画は“応募を増やす”だけでは不十分― インタビュー型と会社案内型、使い分けの実務 ―
- 神野富三

- 22 時間前
- 読了時間: 3分
採用動画を検討する際、「とにかく応募数を増やしたい」と考える企業は少なくありません。
しかし現在の採用市場は、いわば“採用氷河期”。求職者が企業を選ぶ側に回り、人気企業に応募が集中する一方で、多くの企業が母集団形成に苦戦しています。
その中で採用動画に求められているのは、単なる母集団形成ではなく、“適切な人材に選ばれること”です。
「この動画を見て離脱するなら、それでいい」という考え方
ある大手企業の人事担当者は、こう言います。
「この映像を見て合わないと感じる人は、応募してこなくていい」
一見強気に見えますが、これは合理的な判断です。応募者が多い企業にとって重要なのは、数ではなく適合度だからです。
この場合、有効なのが「社員インタビュー型」の採用動画です。
インタビュー型採用動画が機能する条件
社員インタビューは、うまく機能すれば非常に強力です。
仕事のリアル(楽しさ・厳しさ)が伝わる
職場環境や人間関係の空気感が見える
視聴者が「自分に合うか」を判断できる
結果として、合わない人は自然に離脱し、合う人だけが残るというフィルタリングが働きます。
ただし、これはどの企業でも成立するわけではありません。

インタビューが逆効果になるケース
採用に苦戦している企業ほど、注意が必要です。
社員が会社や業界に不安を抱えている
将来性に対する確信が弱い
表情や言葉に迷いが出てしまう
この状態でインタビューを行うと、“リアル”がそのままネガティブに伝わる可能性があります。
映像はごまかしが効きません。言葉以上に、表情や空気感が視聴者に伝わります。
採用動画は「会社案内型」が有効なケースもある
では、採用に苦戦している企業はどうすべきか。
その場合は、インタビューにこだわるのではなく、会社案内型(ストーリー設計型)の映像が有効です。
ポイントは、以下のような「事実ベースの魅力」を整理することです。
業界の将来性、または変化への対応力
新規事業や成長領域の存在
財務の安定性や継続性
仕事そのもののやりがい
スキルや経験の汎用性(他社でも通用する力が身につく)
重要なのは、“無理に良く見せる”のではなく、“本当にある強みを言語化する”ことです。
採用動画で最も重要なのは「設計段階」
採用動画の成否は、撮影や編集ではなく、企画・シナリオ段階でほぼ決まります。
誰に来てほしいのか
どんな人は来なくていいのか
何を伝えれば判断できるのか
ここが曖昧なまま制作を進めると、「無難だが刺さらない映像」になります。
逆にここが明確であれば、インタビュー型でも会社案内型でも、成果につながります。
採用動画は“会社の姿勢”そのものが映る
採用動画は単なるPRツールではありません。企業の価値観や姿勢が、そのまま可視化されるメディアです。
良いことだけを並べるのか
現実も含めて伝えるのか
誰に向けて発信するのか
これらの判断が、そのまま応募者の質に影響します。
まとめ
採用動画には、大きく2つの方向性があります。
インタビュー型 → フィルタリング(選別)に強い
会社案内型 → 魅力の再設計・訴求に強い
どちらが正しいかではなく、自社の採用状況に応じて選択することが重要です。
ご相談について
採用動画は、企業ごとに最適解が大きく異なります。
インタビューを前面に出すべきか、構成で魅力を引き出すべきか。
現状の採用課題や社内状況を踏まえたうえで、実現可能で効果の出る映像設計をご提案します。
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