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映像制作を発注する企業担当者のための言葉の解説です。
企業PR映像
B2Bのコミュニケーションにおいて用いられる映像コンテンツのジャンルのひとつです。一般的に「企業概要」として捉えられる全ての事項が対象になりますが、詳細な説明は個別のテーマのコンテンツに委ねられます。
個別のテーマとして一般的には以下のものがあります。
1. 企業PRビデオ
企業の歴史、理念、ビジョン、事業内容、組織構成などを紹介する基本的なPRビデオです。企業の全体像を把握してもらうことを目的とします。
2. ブランディングビデオ
企業のブランドイメージを構築・向上させることを目的としたビデオです。企業の価値観、強み、独自性などを強調し、視聴者の感情に訴えかけるような映像表現が用いられます。
3. 採用動画
企業の職場環境、社員インタビュー、キャリアパスなどを紹介し、求職者の応募意欲を高めることを目的としビデオです。企業の魅力を伝え、優秀な人材を獲得するために制作されます。
4. IRビデオ
投資家や株主向けに、企業の業績、財務状況、経営戦略などを説明するビデオです。企業の透明性を高め、投資家の信頼を得ることを目的とします。
5. CSRビデオ
企業の社会貢献活動、環境保護への取り組みなどを紹介するビデオです。企業の社会的責任をアピールし、企業イメージ向上を図ります。
6. 社内向け広報ビデオ
社内での情報共有やモチベーション向上を目的としたビデオです。企業の最新情報や社員の活躍などを紹介します。

執筆者・神野富三
名古屋の映像制作会社 株式会社SynApps 代表取締役プロデューサー
シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして、JR東海・トヨタ自動車など200社以上の映像制作に携わる。
映像制作会社としての視点
理想を語るだけでは、伝わらない時代
近年、「理想の姿」や「目指す未来」を語るタイプの企業PR映像は、以前に比べて成立しにくくなっています。これは表現手法の流行ではなく、視聴者の受け取り方そのものが変化した結果です。抽象的なコピーや象徴的な映像だけでは、「それは本当に現実とつながっているのか」という視点で見られ、納得を得にくくなっています。
企業の“内側”が、かつてなく可視化されている
SNSや口コミサイトの普及により、企業の実態や現場の空気感は外部から容易に参照できる時代になりました。そのため、映像の中で語られる理想像が現実とかけ離れていると、視聴者には違和感や不信感として伝わります。理想と現実のギャップは、以前よりもはるかに厳しく見られています。
問題は「理想を語ること」ではなく「事実の語り方」です
現在の企業PR映像において重要なのは、理想を語るか否かではありません。その理想が、現実の取り組みとどの程度地続きになっているかが問われています。すでに一定の実績や評価があり、具体的な行動として理想に近づいている企業であれば、その事実から理想を語る映像は今も有効に機能します。企業PR映像の核心は、どの事実を拾い上げ、どう語るかです。
現実→理想の構造が、いま最も機能する設計
いまの時代に求められるのは、「理想を美しく掲げる映像」ではなく、「現実の取り組みを示したうえで、その延長線上にある理想を提示する映像」です。現場のリアルや具体的な行動を起点に語られる理想は、夢物語ではなく、企業の進行方向として視聴者に受け取られます。企業PR映像は、企業の現在地と向かう先を誠実に伝えるコミュニケーション手段として非常に有効な手段です。
