オフライン編集
「オフライン編集」とは、VTRによる編集が行われていた時代の名残として、仮編集とほぼ同義で用いられることが多い用語で、粗編集で作った流れをより詳細に作り込んでいく作業です。カットの入り方や出方を調整し、テロップや効果音などを仮で入れて、完成に近い状態に近づけていきます。
この段階では、まだ高画質の素材を使用せず、比較的軽いデータで作業を行います。オンライン編集・本編集前の準備段階として位置づけられます。磁気テープの時代には、テープデッキに仕掛けて再生したり早回し、逆回しすること自体で、僅かながら磁気にノイズを生じさせるリスクがあったので、オフライン編集(仮編集)は、大切な撮影テープからVHSテープなどに「ワークテープ」を起こ(ダビング)し、そのテープで編集作業をすることが推奨されていました。
【関連記事】

【関連情報】
1. ラッシュ
映像制作において、撮影されたばかりの編集前の映像素材のことを指します。
2. 粗編集
撮影された膨大な映像素材の中から、必要なカットを選別し、物語の流れに沿って大まかに繋ぎ合わせる作業です。VTRの時代の粗編集は再生機1台と録再生機1台で行いましたので、ディゾルブやワイプなどのA/Bロール編集はできませんでした。
3. 仮編集
オフライン編集とほぼ同義語です。粗編集で作った流れをより詳細に作り込んでいく作業です。カットの入り方や出方を調整し、テロップや効果音などを仮で入れて、完成に近い状態に近づけていきます。VTRの時代の仮編集は再生機1ないしは2台と録再生機1台で行いました。
4. オンライン編集
仮編集で作り上げた映像を、高画質の素材を用いて最終的な仕上げを行う作業です。カラーグレーディング、特殊効果の追加、音響の最終調整など、映像のクオリティを最大限に引き出すための作業を行います。
5. 本編集
オンライン編集とほぼ同義で用いられることが多い用語です。クライアントからのフィードバックを基に、最終的な調整を行い、完成品を作成する作業を指します。

