B2B映像のあるある大辞典③シナリオ篇
- Tomizo Jinno

- 3月1日
- 読了時間: 4分
使い古された導入は視聴離脱効果満点
「現代社会はますます情報化しており、日本社会ではIT環境の整備が企業の明暗を分けるに至っています。そんななか弊社では○○○○を開発して、みなさまのソリューションに貢献しています。」みたいな始まりで始まる企業ビデオが、今でもなんと多いことか!
そんなことではチコちゃんに叱られますよ!
こういう手垢がついた構文、言い回しを平気で書けるシナリオライターは、たぶん経験が浅いか、企業ビデオを舐めているのか!?
なによりもクライアントが希望しているのは、競合との差別化なのですから、他とよく似たことをやっていては駄目です。
まわりくどい言い回し
A.「この動作は、身体機能における能力の向上を実現する・・・」
B.「この動作は、身体機能を向上する・・・」
A.「スポットライトは、舞台にたつ役者を周辺の暗さから際立たせて、聴衆の注目を向けるために使用される照明器具であり・・・」
B.「スポットライトは、舞台の役者を際立たせる照明であり・・・」
ナレーションの背景の映像が、言いたいことをちゃんと映し出していれば、Aで書かれている細かい描写は不要です。どうしても小難しいシナリオの方が上等だと思っているライターもいるようです。
接続詞はほどほどに
「では、次に」「それでは」という、順当に次に進む時に文の頭につけたくなるこうした接続詞ですが、「しかし」であっても「ところが」であっても、手慣れた映像シナリオライターになると、できるだけ使用しないようになります。映像がちゃんと編集されていれば、映像を視ていれば、その映像転換が「それでは」なのか「しかし」なのかはわかるはずだからです。接続詞が必要になるということは、映像の流れが甘いというか、構成が緩いということですので、いくらことばで「接続」を替えたところで、演出としては、ちょっと弱い表現になるはずです。
内容に関する要因
ターゲット層への訴求不足:
自社製品・サービスのメリットを、ターゲット層が最も求めている視点から説明できていない。
ターゲット層の悩みや課題を理解していないため、共感を得られない。
競合との差別化が不十分:
競合他社との違いが明確に示されていない。
自社の優位性を客観的なデータや事例で裏付けられていない。
情報過多:
短い時間内に伝えたいことが多すぎて、何が言いたいのかが分からない。
重要な情報が埋もれてしまい、視聴者の興味を引けない。
専門用語の乱用:
ターゲット層が理解できない専門用語を多用し、内容が難解になっている。
かっこつけた表現ばかりで、自然な言葉遣いができていない。
古くさい表現や言い回し:
時代遅れの言葉や表現を使用しているため、視聴者の興味を引けない。
新しい製品・サービスなのに、古いイメージを与えてしまう。
ビジュアルに関する要因
画質・音質の悪さ:
低画質・低音質の映像は、視聴者の集中力を妨げ、不快感を与える。
プロモーションビデオである以上、高品質な映像・音響が求められる。
映像と音声のズレ:
映像と音声のタイミングがずれており、見づらい・聞きづらい。
プロフェッショナルな制作物としての信頼性を損なう。
視覚的な刺激の不足:
映像が単調で、見ていて飽きてしまう。
動きの少ない映像や、同じような構図の映像が続くことで、視聴者の注意を引きつけられない。
デザインの統一感がない:
ロゴ、フォント、色使いなど、デザインに統一感がなく、安っぽく見える。
企業イメージを損なう可能性がある。
その他
長すぎる動画:
視聴者の集中力が続かないため、途中で視聴をやめてしまう。
短く、簡潔に伝えられるように工夫する必要がある。
面白みのない内容:
ストーリー性やエンターテイメント性がなく、見ていてつまらない。
視聴者の記憶に残らない。
強制的な視聴:
スキップできない広告や、長いイントロなど、視聴者の視聴意欲を削ぐ要素がある。
視聴者ファーストの視点が欠けている。

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