国際空港の仕事と採用課題を解決する採用動画
- Tomizo Jinno

- 8月7日
- 読了時間: 35分
更新日:10月11日
多くの人が、いちどは憧れる航空機関係の仕事。特に世界を飛び回る仕事に思いを馳せたことがある人も、多いことでしょう。最高峰はやはりパイロットでしょうか、あるいはCA、キャビンアテンダントでしょうか。しかし、近年テレビドラマや航空機関係の事故をきっかけに、空の安全を守る「縁の下の力持ち」にも注目が集まるようになりました。
きょうはその縁の下の力持ちの仕事には、どんな仕事があるかを見ていきたいと思います。
そこに浮かび上がってくることが、高度な国際空港機能を実現しているのは、極めて専門的な知識と技能を持った人たちの「ワンチーム」の力であることです。
最後には、私たち映像制作会社が、そんなワンチームの中に仕事を求める人たちに、情報とメッセージを届けるお手伝いができることをご案内したいと思います。
名古屋の映像制作会社 株式会社SynAppsのプロデューサーは、“国際空港”に関するテーマでの制作実績を豊富に持っています。

国際空港を支える多様な職種
仕事内容、やりがい、そして求められる専門性
国際空港は、単なる交通の拠点にとどまらず、経済、文化、社会活動のハブとして機能する巨大な複合施設です。24時間365日稼働し、国内外からの旅客と貨物の円滑な流れを支えるためには、多種多様な専門性を持つ人々の連携が不可欠です。
空港は一般的に民間企業として運営されていますが、空港運営会社に所属する職種と、空港内で活動する外部機関・企業に所属する職種に分け、それぞれの仕事の魅力と厳しさを詳述します。
国際空港は、民間企業が運営する商業施設であると同時に、国家の安全保障、経済活動、公衆衛生を支える極めて重要な社会インフラとしての役割を担っています。空港が「安全」「効率」「国際性」といった面、そして税関、出入国管理、検疫、航空管制といった政府機関の存在があることは、空港が単なる民間企業活動の場を超え、国家の安全保障や公衆衛生にも深く関わる公共性の高い基盤であることを示しています。この二面性が、空港で働く多くの職種に特有の「社会貢献性」というやりがいと、「高い責任感と規制順守」という厳しさをもたらしています。
1 国際空港運営会社に所属する主な職種
空港運営会社は、空港全体のインフラ管理、運航調整、商業施設の運営、そして企業としての経営全般を担います。その職種は多岐にわたり、それぞれが空港の円滑な機能維持に不可欠な役割を果たしています。
1.1 施設管理・設備保守
空港の建物、滑走路、電気、空調、情報システムなど、あらゆるインフラの維持管理を担う専門職です。24時間365日稼働する空港において、設備の故障は運航停止や安全に関わる重大な問題に直結するため、その責任は非常に重いものとなります。
業務内容
空港内の電気設備、空調設備、給排水設備、情報通信設備、滑走路・誘導路などの土木構造物、建築物の日常点検、定期メンテナンス、修繕計画の策定と実施です。緊急時の故障対応やトラブルシューティング、最新技術の導入検討、省エネ対策の推進も含まれます。例えば、電気設備は照明、動力、通信など空港のあらゆる機能の根幹を支え、その安定稼働は空港全体の安全性と効率性を左右します。
難しさ
この職務の難しさは、専門知識と技術が不可欠であり、常に最新の設備や技術動向を学習し続ける必要がある点にあります。また、24時間体制での緊急対応が求められることが多く、不規則な勤務になりがちです。広大な敷地と多岐にわたる設備を管理するため、幅広い知識と迅速な判断力が求められ、安全基準が非常に厳しいため、わずかなミスも許されません。
やりがい
一方で、自身の技術が空港の安全と円滑な運航を直接支えているという貢献実感は大きなやりがいとなります。大規模かつ最先端の設備に携われる技術者としての醍醐味や、トラブルを解決し、空港の機能を回復させた際の達成感も魅力です。
必要な資格
電気工事士、電気主任技術者、建築士、建築設備士、管工事施工管理技士などの国家資格が有利です。専門学校や大学で電気、機械、建築、情報工学などを専攻し、基礎知識を習得していることが望ましいとされます。
空港の施設管理・設備保守においては、単なる修繕業務に留まらず、計画的な予防保全とリスクマネジメントが極めて重要であると認識されています。業務内容に「日常点検、定期メンテナンス、修繕計画の策定と実施」が含まれる一方で、「緊急時の故障対応」も挙げられ、空港という24時間稼働し、高い安全性が求められる環境では、故障が発生した後の対応よりも、故障を未然に防ぐ「予防」がより重要であるという考え方があります。これは、単なる技術的なスキルだけでなく、リスク管理、計画性、そして予見能力が強く求められることを意味し、空港の安全と運航効率を維持するための基盤を築く上で、高度な技術力に加え、先を見越した計画力と危機管理能力が不可欠であることを示しています。
1.2 商業施設運営・企画
空港内の店舗、レストラン、広告スペースなどの商業施設を管理し、収益を最大化するための戦略を立案・実行します。旅客の満足度向上と空港の魅力向上にも貢献する役割です。
業務内容
テナント誘致、契約管理、売上分析が含まれます。店舗レイアウトの最適化や顧客動線の改善、イベント企画、プロモーション活動の実施も行います。広告スペースの管理や新規広告主の開拓、顧客ニーズの調査とそれに基づいたサービス改善提案も重要な業務です。
難しさ
多様なテナントとの交渉や調整能力が求められる点が挙げられます。国際的な顧客層に対応するため、多文化理解や語学力(特に英語)が有利とされます。航空機の運航状況や季節、イベントなどにより顧客数が変動するため、柔軟な対応が必要であり、収益目標達成へのプレッシャーも伴います。
やりがい
空港を訪れる人々に快適な体験を提供し、満足度を高めることに貢献できる点です。自身の企画や戦略が、空港の賑わいや収益に直結する達成感や、トレンドを捉え、新しい商業施設やサービスを創造する面白さも魅力です。
必要な資格
特に必須ではありませんが、マーケティング、経営学、観光学などの知識が役立ちます。ビジネスレベルの英語力は有利とされ、交渉力、企画力、分析力、コミュニケーション能力が求められます。
空港の商業施設運営は、単に店舗を誘致し売上を上げるだけでなく、旅客が空港で過ごす時間全体の「顧客体験価値」を最大化することに重点を置いています。商業施設運営の目的が「収益最大化」と同時に「旅客の満足度向上」も挙げられることから、空港が単なる通過点ではなく、出発前や到着後の滞在時間がある場所であり、その時間をいかに快適に、魅力的に過ごしてもらうかが重要であるという考え方があります。「イベント企画」「プロモーション活動」「顧客ニーズ調査」といった業務は、単なる物販を超え、旅客に「特別な体験」を提供しようとする意図を反映しており、空港が交通インフラから、エンターテイメントやショッピングも楽しめる「目的地」へと進化しているトレンドを示しています。
1.3 総務・経理・人事・広報
空港運営会社の組織全体を支えるバックオフィス業務です。各部門が円滑に機能するための基盤を提供します。
総務
業務内容
備品管理、施設管理(オフィス部分)、福利厚生、社内イベント企画など、社員が働きやすい環境を整備する業務全般。
難しさ
多岐にわたる業務を同時にこなし、各部署からの要望に対応する柔軟性が必要。
やりがい
社員の働きやすさを支え、会社全体の生産性向上に貢献できる。
必要な資格
特になし。幅広い知識と調整能力。
経理
業務内容
予算作成、決算業務、資金管理、税務処理など、会社の財務状況を管理する業務。
難しさ
正確性が求められ、法改正への対応も必要。
やりがい
会社の経営状況を数字で把握し、経営判断の根拠を提供する重要な役割。
必要な資格
日商簿記検定1級、税理士資格などが有利。
人事
業務内容
採用、研修、人事評価、労務管理、給与計算など、人材に関する業務全般。
難しさ
法令遵守、社員の多様な価値観への対応、公平性の確保。
やりがい
優秀な人材の確保と育成を通じて、会社の成長に貢献できる。社員のキャリア形成を支援する。
必要な資格
社会保険労務士資格などが有利。労働法規の知識。
広報
業務内容
報道機関対応、プレスリリース作成、SNS運用、ウェブサイト管理、危機管理広報など、会社の情報発信とブランドイメージ向上を担う。
難しさ
迅速な情報発信と正確性が求められ、危機発生時には24時間体制での対応が必要。
やりがい
会社の顔として、社会や顧客との良好な関係を築き、会社の価値を高めることに貢献できる。
必要な資格
広報関連の専門知識、文章力、コミュニケーション能力。英語力。
空港運営会社の総務・経理・人事・広報といったバックオフィス業務は、単なる管理・事務処理に留まらず、企業の持続的成長を支える戦略的な機能へと進化しています。従来のバックオフィス業務は「管理」「事務処理」といった受動的なイメージが強かったのに対し、人事の「人材育成」、広報の「ブランドイメージ向上」「危機管理広報」といった、より能動的かつ戦略的な業務内容が示されていることから、これらの部門が単なるコストセンターではなく、企業の競争力向上に直接貢献する役割を担うようになっていることが分かります。特に、人材の確保・育成(人事)や企業イメージの構築・維持(広報)は、国際競争が激化する空港業界において、企業の差別化要因となり得る重要な役割を担っています。
【表1】国際空港運営会社に所属する主な職種の比較表
2 空港内で働く外部機関・企業に所属する職種
空港運営会社以外にも、空港の機能に不可欠な役割を果たす多くの組織や企業が存在します。これらの職種は、それぞれが専門性を持ち、空港全体の安全と円滑な運用に貢献しています。
2.1 航空管制官(国土交通省)
航空管制官は、国土交通省に所属し、航空機の安全かつ効率的な運航を地上から指示・管理する国家公務員です。空港の「頭脳」とも言える非常に専門性の高い職種です。
業務内容
レーダーや無線通信を用いて、離着陸する航空機や空域を飛行する航空機に対し、進路、高度、速度などの指示を出すことです。航空機の衝突防止や効率的な交通流の確保、悪天候や緊急事態発生時のパイロットへの情報提供と指示も重要な役割です。航空情報の収集・分析や関係機関との連携も行います。
難しさ
一瞬の判断ミスが多数の命に関わるため、極めて高い集中力と責任感が求められる点です。複数の航空機を同時に管理するマルチタスク能力、24時間365日体制のシフト勤務、常に変化する気象条件や緊急事態への冷静かつ迅速な対応が必要です。高度な専門知識と、それを実践する訓練も不可欠です。
やりがい
航空機の安全な運航を直接支え、多くの人々の命を守るという極めて大きな社会貢献性が挙げられます。国家の重要なインフラを支える誇りや、高度な専門性を活かし、ダイナミックな仕事に携われることも魅力です。
必要な資格
航空管制官採用試験に合格し、航空保安大学校での専門研修を修了する必要があります。年齢制限があり、大学卒業程度の学力が必要とされます。高い英語力(パイロットとの交信は英語が基本)が求められ、色覚・聴覚・健康状態に関する厳しい身体基準もクリアする必要があります。
航空管制官の仕事は、高度な情報技術と人間の判断力・集中力が融合した領域です。業務は「レーダーや無線通信を用いる」といった技術的な側面が強い一方で、「一瞬の判断ミスが多数の命に関わる」「高い集中力と責任感」といったヒューマンファクターの重要性が強調されます。これは、最新の技術が導入されても、最終的な安全判断と責任は人間の管制官に委ねられていることを示しています。予測不能な状況や緊急事態において、最終的に安全を担保するのは人間の管制官の冷静な判断と的確な指示であり、この職種は、技術の進化と並行して、人間の認知能力と精神的強度が極めて重要となる稀有な例と言えます。
2.2 航空機の運航調整・交通流管理を担う機関(国土交通省、日本航空協会)
国際空港における航空機のスケジュール調整は、各航空会社内の運航計画だけでなく、限られた滑走路や空域を多数の航空機が共有するため、横断的な調整が不可欠です。この調整を担う主要な機関は以下の通りです。
所属機関
一般財団法人日本航空協会の下に設置された中立的な機関です。
業務内容
成田国際空港、東京国際空港(羽田)、関西国際空港といった主要な国際空港に乗り入れている本邦および外国航空会社のスケジュールを調整します。各航空会社が希望する離着陸時間(発着枠)の申請を受け、空港の容量や混雑状況、世界共通のガイドライン(WASG)や各空港独自のローカルガイドラインに基づき、中立性、公正性、透明性を確保しながら発着枠を割り当て、調整を行います。これにより、空港全体の混雑を緩和し、円滑な運航を可能にしています。
難しさ
多数の航空会社の利害を調整し、公平性を保ちながら限られた発着枠を割り当てる高度な交渉力と調整能力が求められます。国際的なガイドラインと国内の状況を両立させる複雑さもあります。
やりがい
国際空港の円滑な運航を支える基盤を築き、航空業界全体の効率性と発展に貢献できる点です。
必要な資格
航空業界に関する知識、高い調整能力、交渉力、国際的なガイドラインへの理解。
所属機関
国土交通省に属する機関です。
業務内容
日本上空の航空交通全体を管理し、航空交通の安全確保と容量拡大を図るための「航空交通流管理(ATFM)」を行います。具体的には、混雑や悪天候を回避するための飛行計画経路の管理、管制処理容量を超える交通量が予測される場合の交通流制御(出発時刻や間隔の指定など)を実施し、空中待機をできるだけ発生させないように調整します。また、自衛隊や米軍の訓練空域の使用計画調整などを行い、空域の有効活用を図る「空域管理(ASM)」も担います。
難しさ
広大な空域と多数の航空機をリアルタイムで管理し、刻々と変化する状況に対応する高度な判断力と先見性が求められます。関係機関との密な連携と調整も不可欠です。
やりがい
国の空の安全と効率を最前線で支え、航空交通システムの最適化に貢献できる点です。
必要な資格
航空管制に関する専門知識、高度な情報処理能力、危機管理能力、関係機関との調整能力。
2.3 税関・出入国管理・検疫官(財務省・法務省・厚生労働省)
それぞれが異なる省庁に所属する国家公務員であり、国の安全と国民の健康を守る「水際対策」の最前線を担います。
税関職員(財務省)
業務内容
輸出入貨物や旅客の手荷物検査、密輸品の取締り、関税の徴収。
難しさ
巧妙化する密輸手口への対応、国際情勢や法令の知識更新、時には危険を伴う職務。
やりがい
国境の安全と公正な貿易を支える社会貢献性。
必要な資格
国家公務員採用一般職試験(大卒程度)合格。語学力。
出入国管理官(法務省)
業務内容
旅客のパスポート・ビザ審査、不法入国・不法滞在者の取締り、在留資格の審査。
難しさ
偽造パスポートの見極め、多様な国籍の外国人とのコミュニケーション、時には厳しい判断が求められる。
やりがい
国の安全と秩序維持に貢献、国際交流を円滑にする役割。
必要な資格
国家公務員採用一般職試験(大卒程度)合格。語学力。
検疫官(厚生労働省)
業務内容
感染症や動植物の病害虫の国内侵入防止のため、旅客の健康状態確認、食品・動植物の検査。
難しさ
新興感染症への迅速な対応、専門知識の継続的な学習、時には緊急対応。
やりがい
国民の健康と安全を守る最前線での貢献。
必要な資格
国家公務員採用総合職/一般職試験合格(医師、獣医師、薬剤師、保健師、臨床検査技師などの有資格者が有利)。語学力。
税関、出入国管理、検疫官は、それぞれ独立した役割を持ちながらも、国境を越える人や物の移動に伴う複合的なリスクを管理する「水際対策」という共通のミッションを担っています。これらの職種がそれぞれ異なるリスク(密輸、不法入国、感染症/病害虫)に対応している一方で、これらはすべて「国境を越える人や物の移動に伴うリスク」という共通のテーマを持っています。特に、感染症やテロといったグローバルな脅威に対しては、各機関が連携し、国際的な情報共有や協力が不可欠であると考えられます。グローバル化が進む現代において、これらの機関間の密な連携と国際協力は、国家の安全保障と国民の健康を守る上で不可欠であり、個々の専門性だけでなく、国際的な視野と協調性が強く求められます。
2.4 航空会社地上職・客室乗務員・整備士・運航乗務員・運航管理者(航空会社)
航空会社の社員として、航空機の運航、旅客サービス、機体整備など、航空運送事業の中核を担います。
航空会社地上職(グランドスタッフ)
業務内容
チェックイン手続き、搭乗案内、手荷物預かり、到着便の案内、乗り継ぎサポート、欠航・遅延時の対応、VIP対応など、旅客への直接的なサービス提供。
難しさ
多様な国籍の顧客対応、緊急時の冷静な対応、体力と精神力、不規則な勤務。
やりがい
顧客との直接交流、感謝の言葉、国際的な環境での活躍、チームワーク。
必要な資格
専門学校・短大・大学卒。TOEIC600点以上の英語力。コミュニケーション能力、おもてなしの心。
客室乗務員(キャビンアテンダント/CA)
業務内容
機内での安全確認、緊急時の避難誘導、機内食・ドリンクサービス、免税品販売、乗客の快適なフライトのサポート。
難しさ
長時間勤務、不規則な生活リズム、緊急時の冷静な対応、多様な乗客への配慮、体力と精神力。
やりがい
世界を舞台に活躍、多様な文化に触れる、人々の旅を支える、感謝の言葉。
必要な資格
大卒以上が一般的。TOEIC600点以上の英語力。他言語能力、おもてなしの心、危機管理能力。
業務内容
航空機の日常点検、定期点検、部品交換、故障修理、整備記録の作成など、航空機の安全運航を支える整備業務全般。
難しさ
高度な専門知識と技術、常に最新の技術を学ぶ必要、厳しい安全基準、24時間体制の勤務、責任の重さ。
やりがい
自身の技術が航空機の安全を直接支える貢献実感、最先端技術への挑戦。
必要な資格
航空整備士国家資格(一等航空整備士、二等航空整備士、航空工場整備士など)。専門学校・大学で航空工学などを専攻。英語力。
運航乗務員(パイロット)
業務内容
航空機の操縦、運航計画の確認、気象状況の判断、緊急時の対応など、航空機の安全な運航を統括。
難しさ
極めて高い専門知識と判断力、責任の重さ、厳しい身体基準、不規則な勤務、継続的な訓練。
やりがい
世界の空を飛び、人々の移動を支える、高度なスキルを活かす、達成感。
必要な資格
事業用操縦士、計器飛行証明、航空無線通信士などの資格。航空大学校や自社養成、私立大学航空操縦コースなどを経由。高い英語力。
運航管理者(ディスパッチャー)
航空機の安全運航を地上から支える専門職です。パイロットと協力して飛行計画の作成・承認、燃料計算、航路上の気象状況や空港情報などの分析・提供を行い、フライトの安全を地上から一元的に管理します。離陸から着陸までのフライト全体に責任を持ち、緊急事態発生時にはパイロットに適切な助言や情報提供を行います。
業務内容
出発前の飛行計画作成と承認です。航路、高度、燃料、代替空港などを詳細に検討し、安全かつ経済的な運航計画を策定します。飛行中は、気象状況や航空情報(NOTAM)をリアルタイムで監視し、必要に応じてパイロットに情報提供や計画変更を提案します。
難しさ
フライトの安全に直結する判断を常に行うため、極めて高い専門知識と責任感が求められる点です。刻々と変化する状況に対応する迅速な判断力と、パイロットとの密なコミュニケーション能力が不可欠です。
やりがい
自らの専門知識と判断力が航空機の安全運航を直接支えているという貢献実感や、パイロットと共に一つのフライトを成功に導く達成感が得られます。
必要な資格
運航管理者技能検定(国家資格)に合格する必要があります。航空法、航空気象学、航空機性能、無線通信に関する専門知識が必須です。 運航管理者は、パイロットと並び、フライトの安全に責任を負う「空のプロフェッショナル」です。パイロットが機内から運航を管理するのに対し、
運航管理者は地上から専門的な知識と情報で運航を支えます。この二者が密に連携し、互いに協力することで、航空機の安全運航は成り立っています。この職種は、高度な専門知識に加え、危機管理能力、そして円滑な運航を支えるための情報収集・分析能力が成功の鍵を握ります。
航空会社における職種は、「絶対的な安全の確保」と「最高水準の顧客体験の提供」という二つの柱によって成り立っています。整備士とパイロットの業務は「安全運航」に特化しており、極めて高い専門性と責任が求められる一方で、地上職と客室乗務員は「旅客サービス」「快適なフライト」といった「顧客体験」の向上に重点を置いています。航空会社はこれら二つの異なる、しかし不可欠な要素を同時に高いレベルで追求しており、安全が担保されて初めて、快適な顧客体験が提供できるという階層的な関係性が存在します。この二重の追求が、航空運送事業の複雑性と専門性を高めています。
2.5 グランドハンドリング(グランドハンドリング会社)
航空機の地上での運航をサポートする専門職です。航空会社から委託を受け、多岐にわたる地上作業を行います。
業務内容
航空機の誘導、牽引、手荷物・貨物の積み下ろし、燃料補給、機内清掃、汚水処理など、航空機が駐機してから出発するまでの地上作業全般を担うランプハンドリングが含まれます。また、預けられた手荷物や貨物を正確に仕分けし、適切な航空機へ搭載する手荷物・貨物仕分けや、旅客が航空機に乗り降りするための搭乗橋の接続・離脱も行います。
難しさ
24時間365日稼働し、屋外での作業が多く、天候に左右される点です。迅速性と正確性が求められ、時間厳守のプレッシャーが高いほか、重い荷物の運搬など体力が必要とされます。航空機や特殊車両の近くでの作業は、高い安全意識が不可欠であり、チームワークとコミュニケーションも非常に重要です。
やりがい
航空機の定時運航を陰で支える重要な役割を担っている点が挙げられます。チームで協力し、困難な作業を成し遂げたときの達成感や、ダイナミックな航空機を間近で扱うことができることも魅力です。
必要な資格
普通自動車運転免許(大型特殊免許、牽引免許などがあると有利)です。航空貨物取扱士、危険物取扱者などの資格が役立つ場合があり、体力、協調性、責任感が求められます。
グランドハンドリングは、旅客からは見えにくい部分で空港の運航を支える専門家集団です。その業務内容には「迅速性」「正確性」「体力」「安全意識」「チームワーク」といった、極めて高いプロフェッショナリズムが求められます。これらの要素が欠けると、航空機の遅延や事故に直結するため、その重要性は非常に高いものとなります。彼らの迅速かつ正確な作業と揺るぎない安全意識が、航空機の定時運航と安全を担保しており、空港全体の機能において極めて重要な、しかし過小評価されがちな役割を担っています。
2.6 空港警備・警察・消防(警備会社・警察庁・消防庁)
空港の安全と秩序を維持し、緊急事態に対応する役割を担います。
空港警備員(警備会社)
業務内容
旅客や手荷物の保安検査、空港施設内の巡回、不審者・不審物の発見と対応、入退管理。
難しさ
厳格な保安基準の遵守、不審者への毅然とした対応、テロ対策など高い緊張感。
やりがい
空港の安全を守り、利用者に安心を提供する社会貢献性。
必要な資格
警備員指導教育責任者、空港保安警備業務検定など。高い危機管理意識、観察力。
警察官(警察庁)
業務内容
空港内の犯罪捜査、交通整理、遺失物対応、テロ対策、要人警護。
難しさ
広範囲な管轄、国際的な犯罪への対応、緊急時の迅速な行動。
やりがい
公共の安全と秩序を守る、社会正義の実現。
必要な資格
各都道府県警察官採用試験合格。
消防士(消防庁)
業務内容
航空機火災、施設火災、救急搬送、災害対応、空港特殊車両の運転・操作。
難しさ
高度な専門知識と技術、危険を伴う現場での活動、24時間体制の待機。
やりがい
命を救う、人々の安全を守る、チームで困難に立ち向かう。
必要な資格
各市町村消防吏員採用試験合格。大型自動車運転免許、救急救命士資格などが有利。
国際空港の安全は、警備、警察、消防といった異なる専門機関が連携し、予防、捜査、緊急対応という多層的なアプローチで構築されています。警備員は「予防的保安検査」、警察官は「犯罪捜査・秩序維持」、消防士は「緊急対応・救助」と、それぞれ異なるレイヤーで安全を担保しています。これは、テロや大規模災害といった複合的な脅威に対応するため、単なる個別の職務遂行に留まらず、各機関間の密な情報共有と連携が、空港全体の危機管理能力を決定づける重要な要素であることを示しています。
2.7 空港内店舗・サービススタッフ(小売業・飲食業など)
空港内のショップ、レストラン、カフェ、免税店などで働くスタッフです。旅客に直接サービスを提供し、快適な滞在をサポートします。
業務内容
商品販売、レジ業務、商品陳列、在庫管理が含まれます。調理、配膳、清掃、顧客への商品案内、接客、クレーム対応も行い、外国人観光客への対応も重要な業務です。
難しさ
多様な国籍・文化を持つ顧客への対応が求められ、語学力(特に英語、中国語など)が必要とされる点です。時間のない旅客への迅速な対応や、混雑時の対応も求められ、シフト制勤務が基本となります。
やりがい
世界中の人々と交流できる国際的な環境で働ける点です。顧客の笑顔や感謝の言葉が直接得られることや、空港の賑わいや活気を肌で感じられることも魅力です。
特別な資格は不要ですが、接客経験、コミュニケーション能力、語学力、商品知識、販売スキルが求められます。
空港内の店舗・サービススタッフは、単に商品を販売したりサービスを提供するだけでなく、世界中から訪れる多様な顧客の文化や習慣、言語に対応する「異文化間コミュニケーションの最前線」に立ちます。単なる接客スキルだけでなく、異文化理解、多言語対応、そしてそれぞれの文化圏の顧客が持つ購買行動やサービスへの期待値の違いを理解し、適応する能力が求められます。この職種は、高い接客スキルに加え、柔軟な異文化適応能力と語学力が、顧客満足度を向上させる上で不可欠です。
【表2】空港内で働く外部機関・企業に所属する主な職種の比較表
3 空港で働くことの共通の魅力と課題
空港で働く多くの職種には、共通する魅力と課題が存在します。
共通の魅力
国際的な環境: 世界中から人々が集まる場所であり、多様な文化や言語に触れる機会が多いです。
社会貢献性: 航空機の安全運航や旅客の円滑な移動を支え、社会インフラの一翼を担うという大きなやりがいがあります。
ダイナミックな環境: 常に変化があり、予測不能な事態への対応が求められるため、刺激的で飽きることがありません。
チームワークの重要性: 多くの部署や企業が連携して働くため、強いチームワークと協調性が求められ、達成感を共有できます。
専門性の追求: 各職種で高度な専門知識やスキルが求められ、プロフェッショナルとして成長できる機会が多いです。
共通の課題
不規則な勤務: 24時間365日稼働する空港では、シフト制勤務や夜勤、早朝勤務が一般的であり、生活リズムが不規則になりがちです。
高いプレッシャーと責任: 安全や定時運航、顧客対応など、常に高いレベルが求められ、プレッシャーが大きいです。
緊急事態への対応: 悪天候、機材トラブル、テロ、感染症など、予期せぬ事態への迅速かつ冷静な対応が常に求められます。
語学力の必要性: 国際空港であるため、多くの職種で英語をはじめとする外国語のコミュニケーション能力が求められます。
体力と精神力: 長時間勤務、立ち仕事、時には重い物の運搬など、体力的な負担や精神的なタフさが求められます。
国際空港という非日常的な環境で働く人々には、専門知識やスキルに加え、予期せぬ事態やストレスに適応し、迅速に回復する能力が不可欠です。共通の魅力として「ダイナミックな環境」が挙げられる一方で、共通の課題として「不規則な勤務」「高いプレッシャーと責任」「緊急事態への対応」が挙げられることから、空港という環境が常に変化し、予測不能な要素に満ちていることがわかります。
このような環境下で働く人々には、単にスキルや知識だけでなく、困難な状況から立ち直り、適応し、成長する能力が極めて重要であり、この業界で長期的なキャリアを築くためには、変化を前向きに捉え、困難を乗り越える精神的な強さが求められます。
4 空港業界でキャリアを築くために
空港業界は、その多様性と専門性から、様々なバックグラウンドを持つ人々にとって魅力的なキャリアパスを提供します。
求められる資質
高いコミュニケーション能力
多くの関係者や多様な顧客と円滑に連携・対応するため、言語能力だけでなく、傾聴力や共感力も重要です。
責任感とプロ意識
安全やサービス品質に対する高い意識が求められます。
問題解決能力
予期せぬトラブルに対し、冷静かつ論理的に対応し、解決策を見出す力が重要です。
適応力と柔軟性
常に変化する状況や国際的な環境に素早く適応する能力が求められます。
語学力
特に英語は、多くの職種で必須または非常に有利となります。
キャリアパスの多様性
特定の専門職(例:航空管制官、整備士)は専門資格取得が必須ですが、多くの職種では未経験からでも挑戦可能です。
空港運営会社内での部署異動や、関連する外部企業への転職など、多様なキャリアパスが考えられます。
例えば、グランドスタッフから航空会社のバックオフィスへ、あるいは空港内の商業施設運営から他業種の商業施設運営へといった転身も可能です。
継続的な学習の重要性
航空業界は技術革新や国際情勢の変化が速いため、常に最新の知識やスキルを学び続ける姿勢が不可欠です。
語学力の向上、資格取得、専門分野の深化など、自己成長への投資がキャリアを豊かにします。
空港業界で働くことで培われるスキルセットは、その専門性にもかかわらず、非常に高い転用可能性を持っています。空港業界の職種は多岐にわたりますが、共通して「コミュニケーション能力」「問題解決能力」「語学力」「責任感」といった汎用性の高いスキルが求められます。これは、空港で培ったこれらのスキルが、他の業界や職種でも大いに役立つ可能性を示しています。例えば、グランドスタッフの顧客対応力はサービス業全般に、運航管理の危機管理能力はあらゆるマネジメント職に転用可能です。したがって、空港業界は、特定の分野に特化しつつも、将来的なキャリアの選択肢を広げたいと考える人々にとって魅力的な選択肢となり得ます。
5 国際空港の採用困難職の採用を支援する採用動画の提案
現在、採用が難しくなっていると言われる3つの職種について、採用動画の構成案を示します。インターネット上の同種のコンテンツを見ていくと、映像の作り手の思い入れが強すぎる傾向がありますが、これらの職に必要な人材は、職場環境の表面的なイメージに惹かれる人ではなく、仕事の本質を理解して真摯な気持ちで志望する人たちです。したがって、映像の構成もあえてスタンダードな手法をお勧めします。
「グランドハンドリングスタッフ」「航空機整備士」「保安検査スタッフ」の3職種について、仕事の厳しさや専門性だけでなく、そこでしか得られない達成感や成長、そしてチームの一員としての誇りに焦点を当てた、説得力のある内容を目指します。
5.1 グランドハンドリングスタッフ
「チームで成し遂げるフライトの舞台裏」
コンセプト
華やかな空の旅を支える「チームの力」と、時間との戦いの中で生まれるダイナミックな達成感を訴求します。仕事の過酷さよりも、プロフェッショナルとしての誇りと仲間との絆を前面に押し出す構成です。
密着ドキュメンタリー(約3分30秒)
早朝、夜間、雨天時など、さまざまな時間・天候でのグランドハンドリングスタッフの仕事に密着。
特殊車両を巧みに操る様子、荷物を積み込む際の連携、機体を誘導する真剣な表情を、躍動感のある映像で捉えます。
ナレーション:「定刻通りの出発は、チーム全員の完璧な連携が生み出す奇跡だ。」
働く人の声(約1分30秒)
若手からベテランまで、複数のスタッフにインタビュー。
「大変なこともあるけど、チームで一つの飛行機を送り出した時の達成感は、何にも代えがたい。」
「飛行機が無事に飛び立つのを見た時、自分たちが空の旅を支えていると実感する。」
エンディング(約30秒)
チーム全員が離陸を見送るシーン。
ナレーション:「チームで働く誇りを、あなたもここで。」
5.2 航空機整備士:空の安全を守る、知と技の継承
コンセプト
「ベテランの退職」という課題を逆手に取り、熟練の技術から若手への**「技術継承」**をテーマに据えます。航空機の安全を担う仕事の専門性と、そこで得られる確かなスキルをアピールします。
オープニング(約30秒)
大空を飛ぶ飛行機の美しい映像から、格納庫での整備作業の様子に切り替わります。
ナレーション:「その空の旅は、見えない技術と、静かなる誇りに支えられている。」
技術継承の物語(約3分30秒)
ベテラン整備士と若手整備士が、実際に航空機の部品やエンジンを点検する様子を撮影。
ベテランが若手に手本を示し、若手が真剣な眼差しで学ぶシーンを対比的に描き、技術を教える側・学ぶ側の想いを語ってもらいます。
ナレーション:「何十年かけて培われたこの技術は、次の世代へと受け継がれていく。」
働く人の声(約1分30秒)
若手とベテラン、それぞれの視点でのインタビュー。
ベテラン:「この技術を次の世代に伝えたい。それが私の最後の責任だと思っています。」
若手:「ベテランの技を間近で見られるのは最高の環境。一生もののスキルをここで身につけたい。」
エンディング(約30秒)
作業を終えた整備士たちが、飛び立つ飛行機を見送るシーン。
ナレーション:「空の安全を、未来へと繋ぐ。あなたの手で。」
5.3 保安検査スタッフ:空港の安心を創る、プロフェッショナルの目
コンセプト
仕事の厳しさだけではなく、空港の「安全」という絶対的な使命と、それを支えるスタッフの責任感と成長に焦点を当てます。
オープニング(約30秒)
多くの人が行き交う保安検査場。流れるような人々の動きの中で、スタッフの鋭い眼差しや、丁寧な誘導を捉えます。
ナレーション:「安心できる旅は、見えない信頼から始まる。」
仕事の専門性(約3分30秒)
手荷物X線検査のモニター映像を効果的に使い、不審物を瞬時に見抜くプロの技術を表現。
手荷物や身体検査の様子を、マニュアル通りの正確な動作と、丁寧な接客の両面から描きます。
ナレーション:「私たちは、日々進化するリスクと戦いながら、空港の安全基準を守りながら、旅客にホスピタリティを提供する一員でもあります。」
働く人の声(約1分30秒)
現役スタッフのインタビュー。仕事へのやりがいや、成長を語る。
「私たちの仕事は、お客様の『ありがとう』のためにあるわけではない。それでも、この場所の安全を守るという使命感がある。」
「空港という特殊な環境で、常に学び続けていけることが自分の成長につながる。」
エンディング(約30秒)
検査を終え、笑顔で先に進む乗客の後ろ姿と、次の乗客を案内するスタッフの凛とした横顔。
ナレーション:「空港の安心は、あなたの責任感から生まれる。」
6 おわりに
国際空港は、単なる交通の要衝ではなく、多様な専門性を持つ人々が連携し、国の安全、経済、文化交流を支える巨大な生命体です。ここで働くことは、高い専門性と責任を伴いますが、同時に国際的な環境での活躍、社会貢献への実感、そしてチームで成し遂げる大きな達成感という、他では得難い「やりがい」に満ちています。
空港関連の仕事で、採用課題を抱えている場合には、私たち映像制作会社がお役に立てるかもしれません。ぜひご相談ください。
名古屋のBtoB映像制作会社 株式会社SynAppsへのコンタクトは→こちら
【当社プロデューサーの空港関係制作事例】
Gateway to the world 中部国際空港(開港時ポートセールス)
【弊社プロデューサーの採用動画制作事例】
日本代表する企業グループのIT企業として川上に位置する企業ならではの、人材スクリーニングを企図したインタビューを多数掲載しています。インタビューの背景には、意図的にオフィスの様子を散りばめています。
旋盤工という仕事の職人性とリアルを、DSLRによってシネマティックに描くことで、的確な人材の獲得と企業ブランディングを図っています。
東海地方を代表するゼネコンとして、確固たる基盤を築いていることを映像で印象づけながら、職場のリアルと働きがい、社員としての「居場所がある」ことを表現してます。
四日市海運グループ(非公開)
採用担当者から「港湾荷役という3Kと言われる職場であっても、働きがいがある「かっこいい」職場であることを高校生たちに見せたい」と依頼を受け、15分を超える長編で描きました。DVDに動画ファイルを入れ、県内の高校に配布して希望者に見てもらっています。
職場のリアルをかっこよく描くことで、志望動機の獲得と、人材スクリーニングを両立しました。
【物流関連記事】
【この記事について】
本記事は、名古屋の映像制作会社・株式会社SynAppsが執筆しました。私たちは「名古屋映像制作研究室」を主宰し、さまざまな業界の知見を収集・分析しながら、企業や団体が抱える課題を映像制作の力で支援することを目指しています。BtoB領域における映像には、その産業分野ごとの深い理解が不可欠であり、その知識と経験をもとに制作に取り組んでいます。
【執筆者プロフィール】
株式会社SynApps 代表取締役/プロデューサー。名古屋を中心に、地域企業や団体のBtoB分野の映像制作を専門とする。プロデューサー/シナリオライターとして35年、ディレクター/エディターとして20年の実績を持つ。




コメント