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安さで選ぶと失敗する映像制作:仕様・予算・表現がつながる正しい見積もりの依頼方法

更新日:6 日前


BtoB企業PR映像はアート作品ではありません

— 見積価格は「感覚」ではなく「仕様と積算」で決まります —


BtoB領域のPR映像は、アート作品のように「作品の価値をどう感じるか」で価格が決まるものではありません。すべてがクライアントの課題と目的に合わせて設計されるオーダーメイドの制作物であり、その価格は仕様書に基づいた積算方式で算出されます。


積算とは、企画費・撮影日数・技術スタッフ・照明・スタジオ・出演者・CG・編集・音楽など、制作に必要なすべての項目を洗い出し、それぞれに業界の平均的な流通単価を掛け合わせて合計する方法です。つまり、見積書は制作会社の感覚的な判断で作られているわけではなく、根拠ある積算によって導き出されるものです。



見積もりの前に必要なもの:仕様書とシナリオ


建築に例えるなら、映像制作における「設計図」はシナリオです。そして積算の基準となるのが「仕様書」です。


仕様書の主な項目例

仕様項目

内容例

企画手法

撮影規模

撮影日数、ロケ・スタジオ、照明規模

出演

プロの役者/社員出演/ナレーターのみ

表現手法

CG・アニメーションの有無、空撮(ドローン撮影)、VFX

付帯費用

出張交通費、宿泊費、素材購入費など


こうした仕様が決まってはじめて、正確な見積もりが可能になります。

ただし企業PR映像の制作会社は、お客様が仕様を決める前に便宜的にシナリオの方向性を考え、仕様を仮設定して見積もることもできます。それには制作経験と設計能力が必要です。



仕様もシナリオもない状態の見積依頼は「職人技」


よくある質問のひとつに、「会社案内の映像を作るといくらになりますか?」というものがあります。

この状態では、仕様書もシナリオもありません。制作会社は経験値から想定条件を設定し、仮の仕様書をつくって見積もるしかありません。しかし、複数の制作会社へ同条件なしで見積依頼した場合、それぞれが異なる想定条件で見積もるため、条件も金額も比較できないバラバラの見積書が並ぶことになります。



制作会社を比較する時は、条件をひとつ固定して伝える


完全な仕様書が作れなくても、比較の軸となる条件を一つ設定するだけで、見積内容の妥当性や制作会社の提案力を測ることができます。


例:

  • 撮影日数は「2日以内」でお願いします-「出演者ありのドラマタッチ」を希望します

  • CGを交えたドキュメント形式で-「予算は200万円以内」で企画してください


こうした指定があるだけで、制作会社は共通の基準をもとに仕様を組み立てることができ、比較もしやすくなります。



最もおすすめの方法:まず「予算枠」を提示する


映像制作は料理と同じで、材料と調理方法は予算とのバランスの中で最適化されるものです。「ドラマタッチがいい」「CGも入れたい」と希望されても、予算が極端に低いと、本来狙っていたクオリティとはかけ離れてしまいます。



そこでおすすめは:

まず想定予算を提示し、その中で最適な表現方法を提案してもらうこと。

その方が、実現可能性の高い企画提案が集まり、結果として費用対効果の高い、納得度の高い映像制作につながります。



まとめ


安さだけで判断することは、BtoB映像においては大きなリスクです。

仕様と目的を共有したうえで、制作会社の設計力・提案力を比べることで、はじめて「良い映像制作会社」と出会うことができます。

BtoB映像制作の見積書を依頼するときは最低ひとつは条件を固定


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